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第6話 ページ8

「ゴ、ゴリ……?!」


「やっぱ初対面でもゴリラに見えるネ。」


「おい!我らのゴリ藤さん馬鹿にするんじゃねぇ!」


「いやあんたも地味にひどすぎだろ!近藤さんじゃなくてゴリ藤さんになってるよちょっと合ってるけど!!」


どうやら私がゴリラと思っていたやつはゴリラではなかったらしい。


「ひどい…新八くんまでそんな…。俺はちゃんと君の義兄になれるように頑張ってるのに。」


「いやお前が兄とかなったら姉上とともに川へ飛び込みますよ!!」


またギャーギャーと始まる喧嘩?言い合い?
よく分からないが騒がしい。


その騒がしい中、土方だけが落ち着いた様子で私の横へ座った。


「で、お前はなんであんな怪我を?こいつと知り合いなのか?」


クイッと親指で銀時を指差す。


私がなかなか話そうとしないからか土方はだんだんイライラしているようだった。


「…いいぜ言っても。こいつら昔の俺のこともう知ってるし。」


彼は隠しているわけではないようなので言っても構わないらしい。


「…銀時とは、攘夷戦争の時に一緒に戦った。」


“攘夷戦争”という言葉に今まで騒いでいた奴らの動きが止まった。


「攘夷戦争って…旦那と一緒に天人どもと殺し合ったってことですかィ?」


「うん。」


「だが、その年齢だとかなり若かったんじゃ…、しかも女だろ。」


近藤が驚い顔で私を見た。


「まあその話は後でいい。問題はその傷だ。刀傷、しかもかなり深い。誰にやられた?」


「それは俺も気になるな。」


銀時までそう言って私の腹部へ目をやる。


「言えない。」


「なんで?」


私に傷を付けた人が、あなたの大切な人を奪った組織にいるから。

なんて、言えない。


面倒なことになってしまった。


恨むよ、


「朧。」


「あ?なんて?」


「ううん。…この傷のこと、もう聞いて欲しくないの。お願い。」


私の態度を見て土方は一つため息をついた。


「まぁ、ヤバイことしてたわけじゃねーんだな?」


「うん。」


嘘だけど。


「ならいい。」


「女には秘密の一つや二つあるってことですぜ土方さん。」


「そうそう!私にもあるからしょうがないネ!」


「てめぇの秘密なんざ誰も知りたくねーつっーの。」


そして始まる喧嘩。
もう慣れてきてしまった。


「A。もう傷のこと聞かねーからさ、もう一個いいか?」


銀時は少し真剣な目で私を見た。

なにが聞きたいんだろう。


「お前、攘夷戦争の後はなにしてた?」

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時々雨(プロフ) - 返信頂けて嬉しいです。ありがとうごさいます!のんびりといつまでも待ちますので、無理なく頑張ってくださいね。楽しみにしてます! (2020年9月10日 1時) (レス) id: 53cd215612 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - 時々雨さん» コメントありがとうございます!続きがなかなか思いつかなくて無理かなぁと思っておりましたが、今回そう言っていただけたのでまたストーリーを考えて頑張っていきたいと思います!時間はかかるかもしれませんが自分なりに作成していこうと思います! (2020年9月8日 21時) (レス) id: 201a018e64 (このIDを非表示/違反報告)
時々雨(プロフ) - コメント失礼します。だんだんと主人公が自分と向き合いはじめ感情に名前がつきはじめ、どうなっていくのかと気になります。続きはない感じでしょうか…?とても気になる内容で是非続きを読んでみたいです! (2020年9月8日 16時) (レス) id: 53cd215612 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - BT21 さん» 面白いと言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2019年9月16日 21時) (レス) id: 6f16964e99 (このIDを非表示/違反報告)
BT21 - 凄い面白いですね松陽先生も出てくるし続き楽しみです更新頑張ってください (2019年9月16日 21時) (レス) id: e3d4fbe2de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユーリ | 作成日時:2018年6月16日 0時

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