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北「俺ね、結婚するはずだったんだ」







「…結婚?」








北「うん。つっても10年以上前の事なんだけど。








当時付き合ってた彼女と、まぁ若いながらに。







でも俺、浮気してさ…最低だろ?」








昔の事を思い出しながら話している北山の横顔がやけに悲しそうだった。








北「浮気が彼女にバレて、もうダメかと思ったんだけど許してもらえた。








俺も出来心だったから浮気相手と別れる為に、本当の事話したんだ。








本当は彼女がいて結婚するつもりだって。








…遊びだったって。








その子、浮気相手でもいいから俺と一緒にいたいって泣いちゃって、正直めんどくせーって思った。








泣いてるその子置いて、もう連絡するなよって…一人で帰った。俺…本当に後悔した」









膝の上に乗せていた拳に力が入るのがわかった。









北「…俺が帰った後、、」









「北山…無理しないで。大丈夫だから」









北「Aにはちゃんと話したいし聞いてほしい。」








「ん、、」








北「命は…助かったんだ。でも後遺症が残って、日常生活は一人では送れない身体になった。









俺のせいで。









結婚するはずだった彼女とはすぐに別れた。








すげー色んな人傷付けて








人生めちゃくちゃに壊したんだ。」









北山の声が震えていた。

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作者名:ゆうゆ | 作成日時:2019年2月5日 15時

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