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玉森に悪いと思いつつ俺はAの家に向かった。






途中で薬局に寄って冷えピタとか栄養ドリンクとかとにかく思い付くだけ買った。






ピンポーン





ピンポーン





2回目のインターホンで扉の向こうから小さく「北山?」って声がした。






北「うん。開けて」





「…風邪ひいてるから」





北「いいよそんなん。」





そう言うと扉がゆっくり開いた。





「ごめんこんな格好で」





パジャマ姿のA。可愛い。






北「熱は?ご飯食べた?薬飲んだ?病院は?」





さっき薬局で買った物を袋から出してどんどん机に置いていく。






「北山…なんで?」






北「お前の同期に藤ヶ谷って居る?」






「藤ヶ谷君?居るけど」






北「今日居酒屋に来てて聞いた。Aが風邪で休んでるって」





「あ、あぁ〜そうだったんだ!」






北「で、熱は?」






おでこに手を伸ばした。






「大丈夫だよ。もう上がりきった後だし!」






そう言って俺の手を遮る。





北「無理に笑わなくていいよ」






「無理なんかしてないよ」






さっきから全部分かってる。






全然大丈夫じゃねー事も俺を遠ざけようとしてる事も。






だって前髪触ってる。






Aが嘘つく時の癖。

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作者名:ゆうゆ | 作成日時:2019年2月5日 15時

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