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9.早起き ページ13
ぼくはいつもより10分遅くに目が覚めた。
夏音がベッドから落ちなかったのだ。
ぼくがリビングに出ると、夏音が妖刀紅蓮の手入れをしていた。
「おはよう。」
「うん。」
「やっぱり早いな。」
「師匠が遅いだけ。」
夏音は笑いながらそうか、と呟いただけだった。
ぼくは弁当を作ろうとキッチンに立った。
「好きな子出来たか?年頃だろ?いないといないで、からかわれる年だ。」
「うん、そうだね。」
適当に受け流す。
ぼくは好きな人は今この部屋にいると言ったら、夏音がどんな反応をするか考えてみた。
冗談で返されるだろう。
冗談ではない。ぼくは心の中で文句を呟いた。
事実を言って冗談で返されるなら、嘘を本気で捉えるのだろう。
「金持ちがいいよな〜」
「金で何がほしいの?」
「んー金かな。」
ぼくは夏音に対して溜め息をついた。
最低なのか、最高なのか。
金が大事なのは事実ではあるが。
「いや、金で食料か?」
「いきる上での権利じゃない?」
呆れる。
ぼくは一人で夏音に対する反感を抑えるはめとなった。
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作者名:クルーゼル | 作成日時:2015年5月11日 20時