遊郭物語 -新都編- 伍 (ページ4)

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四月一日晴れ

ヨンホが正式に禿として働き始めた。
時間が経つのは本当に早い。
そして、彼自身の成長も。今となっては、時に男性の芳香の片鱗を見せるようになった。

父は私に、ヨンホの源氏名を付けて良いと言った。

私は、彼が祖国で使っていたジャニーという名前を、
源氏名として使うように彼に達した。

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五月二日曇り

珍しい。娼夫として妙齢の男性が売られてきた。

彼の名前はムン・テイルと言った。
没落したとは言え、中流家庭の出身とあってある程度の教養を心得、作法も落ち着いている。指導を行えばすぐにでも客前に出せそうだ。

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六月四日雨

二日連続で雨だ。
憂鬱な気分を抱えていたが、昼食後にたまたま広間を横切り、テヨンが舞の練習をしている様子を見た。

最近、テヨンは身長が大きく伸び、声も低くなった。
持ち前の美貌にも磨きをかけている。
どうも、自分が身なりを美しくする必要があるのだと彼は最近察したらしい。ドンヨンが、テヨンが自分の外見に人一倍気を使うようになったと教えてくれた。舞以外にもあらゆる芸事に嗜み始めている。

これは、大輪の花が開きそうだ。

心躍らせながらその様子を見守っていると、休憩時間には私と一緒にお茶を飲もうと彼は嬉しそうに駆け寄って来た。

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七月一日晴れ

テヨンが此処へやって来て、一年が経った。

ユンオやドンヨン、ミンヒョンを連れ、
皆で彼の“誕生日”を祝った。

無論、彼は生まれてから誕生日など経験したことが無い。驚き、戸惑う様子が可愛らしかった。

彼の見せた笑顔に、何故だか胸が高鳴った。
と言うのも、普段より少し彼の笑う姿が男らしく見えたから。

彼は必ず、もっと素晴らしい男性へ成長するだろう。その日を楽しみに、これからも彼を娼夫として、
私の愛人として教育する。

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七月二十二日晴れ

早速、テイルを禿として働かせ始めた。
彼は天然な性格に見せかけ、器量がいい。

そして今日は、二人の少年が売られてきた。
二人とも外国人だ。

一人はナカモト・ユウタ。
日本人。

もう一人はチッタポン・リチャイヤポンクル。
中国の血を引く秦國人だ。

二人ともまだ、韓国語を殆ど話せない。
言語の指導は私の管轄。
骨の折れる思いだけど、二人とも多望な少年だ。

またきっと楼が賑やかになるだろう。
早くテヨンたちにも彼らを紹介したい。

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