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「Aちゃん、」
「うん？」
「…僕、なんか変だよ」
「どうして？(笑)」
「顔があっついんだもん。心臓もさっきからずっと、うるさいし」
「…ふふっ、いいんだよ、それで。そんなジョンウくんも素敵だよ」
「…ねえ、またそうやって…可愛いこと言う」
困ったように笑う
その笑顔が、好き。
ジョンウくんが大袈裟に 深呼吸なんかするから、
私まで緊張するじゃない。
それすらも、初恋を思い出させて
…現実なんかじゃない、
御伽噺の中に夢見た初恋を思い出して
胸が、高鳴る。
彼の甘い笑顔、男らしい身体。
ああ、なんだか 目眩がしそう。
…甘く、酸っぱく、とろけていく。
「……Aちゃん、」
「んっ…ぁ、」
「ちょっとでも変な感じしたら、言ってね。…絶対に痛くしないようにする、けど…」
「…っ、ん…… …だい、じょうぶ…」
「…ほんと？」
「うん… 気持ちいい…」
「っ……」
彼が、花のような声で私の名前を呼ぶたび
身体が火照る。
そしてまた、彼が微笑む。
心の一番、やわらかいところに
ジョンウくんは はにかみながら触れてくるんだ。
身体の芯まで、とろとろに溶かしていく
そんな彼に 身体を全て委ねれば
ジョンウくんは少しだけ 凛々しくなった微笑みで
私の耳に触れて 口づけを落とした。
心地よい、柔らかな声が
甘い、その眼差しが
私の胸に “愛しい” と 語りかけてくる。
求める気持ち、応える想い。
彼と一つになる感覚が、
甘く、甘く 身体と心を満たしていく。
…ああ、そんな風に 顔をしかめて
また、唇を噛み締めて
雄々しい声を、部屋に響かせて。
額にうっすらと浮かぶ雫、
汗ばんだ胸板。
私を抱き締める 大きな手。
ふわふわ、ゆらゆら
暖かくて 瞳を閉じる。
ジョンウくんの声だけ、木霊する。
心の中、何度も、何度も。
とびきり甘くて、しあわせだ。
ジョンウくんがまた、
私の名前を呼んだ。
真っ白な、身体を焦がすような 砂糖菓子が
甘く 甘く
私に解き放たれた。
それから一ヶ月後。
ジョンウくんがすぐに格子太夫へ昇格したと、
そんな噂を 耳にした。
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きむロン - なにこれえッち！！！やだ恥ずかしい！！！（） (2021年3月19日 10時) (
レス) id: 687bfe2f8c (このIDを非表示/違反報告)
ひかるちゃん(プロフ) - 遊郭と韓国アイドルの世界ってなんだか似てるなって思いました (2021年1月25日 2時) (レス) id: a4b03772ec (このIDを非表示/違反報告)
さとう(プロフ) - 既視感があると思ったら3年か4年前に読んでい方の作品にまた出会えて本当に感激です泣ありがとうございます！ (2021年1月3日 3時) (レス) id: 7a2ecf4d8f (このIDを非表示/違反報告)
獺 - 焦がれるほどお待ちしておりました。再び貴方の文学に触れられると思うと眦が熱くなるような気すらします。素晴らしいあなたと、素晴らしいあなたの文学が本当に大好きです。 (2020年12月20日 11時) (レス) id: 5140f050ee (このIDを非表示/違反報告)
理沙 - 文字から伝わってくる色気が凄いです…。風景が簡単に浮かんできます。設定もそれぞれに合ってて、（特にテンちゃんのキャラ最高です笑）全員がどんな風に出てくるのか今からとても楽しみです。 (2020年12月18日 21時) (レス) id: ba6de82bf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月
| 作成日時：2020年12月17日 17時
