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大きな手が、私の髪に触れる。
身体からほんのりと香る 花の香りは、ジョンウくんによく似合う。
見上げれば、ジョンウくんが
はにかんだ笑顔を見せながら、私の頬に触れる。
…あ、また
唇を噛み締めた。
私がふふっと笑うと、彼は不思議そうに私を見つめた。
「…それ、緊張してる時の癖でしょう？」
「えっ？…そう、なのかな」
「出会った頃からよくやってたもの」
「…どうして、そんな細かいところまで見てるの…(笑)」
「ふふっ、見てるんじゃなくて… ジョンウくんが見させてるんだよ」
「っ…」
「…それほどの魅力があなたにはあるんだから」
…ああ、今度は
ほっぺたを赤くして
「勘弁してよ〜」とふにゃふにゃな声をあげながら、顔を手で覆った。
ちらりと 大きな手のひらの間から覗く片目が、私を見つめてる。
ジョンウくんの目尻に 皺が寄った。
「…Aちゃん、笑わないでね」
「え？」
「…僕、いま凄く、どきどきしてる」
ジョンウくんは、
私の肩に 腕を回して
私を そっと抱き寄せる。
…やっぱり、ぎこちない仕草。
表情は見えないけれど、想像は容易い。
だって、こんなにも 耳が赤いから。
私はそんなジョンウくんの柔らかい髪を撫でて、
ジョンウくんは 私の瞳を見つめて。
…また、唇を 少しだけ噛み締めた。
そんな仕草に、胸の奥が きゅっと引っ張られるの。
体中がかちこちに固まってしまいそうなほど、
きっと彼は 緊張してる。
…これで、最後までちゃんと いけるのかな。
そんな心配を抱くけど、
それすら可笑しくて、また笑えてきて。
私にも、わかったよ。
どうして
その真っ白な頬に触れる。
優しい瞳を、見つめる。
「…どきどき、させてみて」
「…、」
「私のことも。…ジョンウくんだけなんて、ずるいもの」
「Aちゃん…」
瞳を閉じる。
…ジョンウくんは、きっと
驚いて、その優しい目を 真ん丸に見開いてるんだろうな。
彼に唇を重ねながら、
そんなことを夢うつつに 思い描いた。
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きむロン - なにこれえッち！！！やだ恥ずかしい！！！（） (2021年3月19日 10時) (
レス) id: 687bfe2f8c (このIDを非表示/違反報告)
ひかるちゃん(プロフ) - 遊郭と韓国アイドルの世界ってなんだか似てるなって思いました (2021年1月25日 2時) (レス) id: a4b03772ec (このIDを非表示/違反報告)
さとう(プロフ) - 既視感があると思ったら3年か4年前に読んでい方の作品にまた出会えて本当に感激です泣ありがとうございます！ (2021年1月3日 3時) (レス) id: 7a2ecf4d8f (このIDを非表示/違反報告)
獺 - 焦がれるほどお待ちしておりました。再び貴方の文学に触れられると思うと眦が熱くなるような気すらします。素晴らしいあなたと、素晴らしいあなたの文学が本当に大好きです。 (2020年12月20日 11時) (レス) id: 5140f050ee (このIDを非表示/違反報告)
理沙 - 文字から伝わってくる色気が凄いです…。風景が簡単に浮かんできます。設定もそれぞれに合ってて、（特にテンちゃんのキャラ最高です笑）全員がどんな風に出てくるのか今からとても楽しみです。 (2020年12月18日 21時) (レス) id: ba6de82bf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月
| 作成日時：2020年12月17日 17時
