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「ねえねえAっ、もう一回！」
「…だめよ、もう…… どれだけ、体力消耗したと思ってるわけ…？」
「え〜。キミならできるよ」
「だめ…」
「…待って、その顔…いい」
「もう、馬鹿！」
「あっ！叩くことナイでしょ！」
…子供か。
だけど、起き上がれない私の汗ばんだ肌を拭いてくれる優しさが 妙に胸を揺さぶる。
美しく付いた筋肉と、数カ所にある刺青に
男らしい色気を 嫌なほど感じる。
くるくると変わる、万華鏡のような表情
そのどれもが、どうしようもなく、魅力に溢れてる。
“ベッド”の脇に置いてあったランタンをテンくんが点けて、部屋が優しい光に包まれる中
彼は楽しそうに、私を見つめていた。
「…女の人、星の数ほど見てきた」
「…うん？」
「でも、キミは… 特別」
「…」
「キレイだけの人なら、他にもたくさんいるよ。でもキミ、違う」
「…ふふ、どんな風に？」
「…その、目かなぁ」
「…目？私の？」
テンくんが頷いて、私の頬に触れた。
彼は親指で、私の瞳を そっと撫でる。
「ウソつけない。キミの目を見ると」
「…」
「きっと、キミがまっすぐだから」
「…」
「ボクの心もウソをつけないんだ。…そうでしょ、A？」
「ははっ… 私には何も分からないよ」
「キミの瞳、とてもキレイ。大好きだ」
ちゅ、と
音を立てて 私の瞳に“キス”を落とす。
…この優しさが、また毒になるんだ。
一晩30両でも、彼の底無し沼にはまる女性が後を絶たない理由が よく分かる。
手を伸ばして、彼の頬に触れる。
漆黒の髪を撫でると、
彼は少し驚いたように 目を見開いた。
私は微笑んで、
…うん、きっと
ふにゃふにゃな笑顔をしていることだろう。
「私も、大好き」
「…！」
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きむロン - なにこれえッち！！！やだ恥ずかしい！！！（） (2021年3月19日 10時) (
レス) id: 687bfe2f8c (このIDを非表示/違反報告)
ひかるちゃん(プロフ) - 遊郭と韓国アイドルの世界ってなんだか似てるなって思いました (2021年1月25日 2時) (レス) id: a4b03772ec (このIDを非表示/違反報告)
さとう(プロフ) - 既視感があると思ったら3年か4年前に読んでい方の作品にまた出会えて本当に感激です泣ありがとうございます！ (2021年1月3日 3時) (レス) id: 7a2ecf4d8f (このIDを非表示/違反報告)
獺 - 焦がれるほどお待ちしておりました。再び貴方の文学に触れられると思うと眦が熱くなるような気すらします。素晴らしいあなたと、素晴らしいあなたの文学が本当に大好きです。 (2020年12月20日 11時) (レス) id: 5140f050ee (このIDを非表示/違反報告)
理沙 - 文字から伝わってくる色気が凄いです…。風景が簡単に浮かんできます。設定もそれぞれに合ってて、（特にテンちゃんのキャラ最高です笑）全員がどんな風に出てくるのか今からとても楽しみです。 (2020年12月18日 21時) (レス) id: ba6de82bf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月
| 作成日時：2020年12月17日 17時
