誘拐犯とサイコなロリ

第6話:2日目 ページ8

JKにチー坊が通報されそうになった

日の翌朝。

「やっほーーーお二人さん！」


とても笑顔なスズが教室に飛び

込んで来た。

げんなりしているチー坊がジト目で

Aを睨む。

そう。昨日、Aの勘違いでなんだかんだ

あり、スズとチー坊がこれから毎日、

誘拐犯ごっこなるものをやり、不審者扱い

されない時が来るまでその茶番を毎日

続けるという、何ともクソゲー感

溢れる、否、小説で言うなら駄作感

溢れる状況が出来上がってしまった

のである。

「ああ…めんどくさい…」

机に突っ伏してチー坊が嘆く。その反面

スズはとても元気そうな表情で2人に

叫んでた。

「いやあ、チー坊うれしいですなあ！

ワシとこんな面白いイベントを毎日

やってくれるなんて！！」

深い、深ーいため息をつくチー坊に

Aはいたたまれなくなり

「う、うん。なんか、ごめんね？」

と謝罪した。

「もう別にいいし、やってやるし……

今日怪しまれなかったらいいだけだし

……」

ブツブツなんか聞こえて来たがスズの

嬉しそうな声にかき消された。



「じゃあ放課後同じ所でまたやろー！」



『……おーう』

Aは成り行きに任せたテキトーな

声で、チー坊は全てを諦めた清々しい

声でそう言った。

第7話:不敏な誘拐犯→←第5話:茶番を日常に。

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