16. 報告 ページ17
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「土日って空けられへん？」
彼がそんなことを言い出したのは唐突のことだった。
その前にしていた話とは何の脈絡もなかったから一瞬思考回路が止まる。
「…あ、無理やったらええよ」
遠慮がちに伏せられた目を見て、慌ててスケジュール帳を手に取った。
『えーと予定は…ない！』
「あ、ほんま？じゃあその日家おってほしいねんけど」
『いいけど、なんかあるの？』
「うん…会見する」
会見……？
『それって…』
「脱退の、」
『……決まったんだ』
「うん」
なんだろう。彼にとっては自分の希望通りに進んだ話のはず。なのに、とても喜ばしい雰囲気には感じられないのはどうして？
この場に『よかったね』なんて言葉はそぐわない気がして、何か特別なコメントを添えるのは辞めにした。
『ひとりで？』
「あ、いや、メンバーが一緒に出てくれる」
『そっか』
彼ひとりを囲むようにして無数のフラッシュが焚かれる場面を思い浮かべていた私は、なんだかほっとしてここで初めて『よかったね』と言えた。
そういえばつい最近、仕事じゃないけど帰りが遅くなると言って家を出て、思ってたよりもかなり遅くに帰ってきた日があった。
きっとあの日に決着がついたんだろうなと思い返す。
「まだジャニーさんには言うてないんやけど、」
『、え！？……それ一番に言わなきゃ駄目じゃない？』
「え、やばいかなあ？」
『やばいでしょ(笑)』
「明日か明後日あたりに電話しよ思てた」
『いや直前すぎ、、』
「たぶん話は行ってるから、あとは俺の口からも直接、って感じなんやけど」
あ、そっかもう会見の予定は組めてるんだもんね。
さすがに話くらい知られてるか。
って、いや。それにしても！
『早いほうがいいと思うけどな〜』
「えーじゃあ今する？」
『え、今？』
それはそれで急だな…と思ってるうちに、おもむろにケータイを手にした彼は電話帳を開きだした。
『えっ、じゃ私はその間にお風呂でも……』
邪魔にならないようにと思ってリビングを出ようとすると「まって」と引き止められた。
「……めっちゃ久々やねんジャニーさんと話すの。こういうん勢いじゃない方がええよな」
『それはそうだけど、』
「やっぱ今度にしよ」
『えぇ…』
「それよりA風呂入るん？」
『うん』
「一緒入ろ」
『また今度ね』
「えぇ…」
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ぼぶこ(プロフ) - psycheighterさん» キャラ大丈夫かなと思ってたんですが、そう言っていただけて嬉しいです(笑) 大倉くんですね！ご意見ありがとうございます(^^) (2018年7月30日 15時) (
レス) id: 77ed90e035 (このIDを非表示/違反報告)
psycheighter(プロフ) - こんにちは、大倉くんの話がよみたいです。あと、会見の後もお話は読みたいと思っています。もう、すばるくんの『抱き締めてくれ』が最高に笑みがこぼれました。ありがとうございました。 (2018年7月30日 14時) (レス) id: b7d4950221 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 更新ありがとうございます。一週間たって少し落ち着いてきました。ぼぶこさんの無理のない範囲での更新をお待ちしています。 (2018年4月22日 1時) (携帯から) (レス) id: 70af02b709 (このIDを非表示/違反報告)
とこに。(プロフ) - 初めまして。私は未だにあのショックを引きずっていて立ち直れていません。ですがぼぶこさんのこの小説を読んで少し穏やかになれました。私はぼぶこさんが綴る言葉が大好きです。これからも応援していきます。ありがとう。 (2018年4月20日 23時) (レス) id: 837c30b592 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 初めまして。まだまだ悲しい気持ちを引きずっていますが、ぼぶこさんの書くすばるくんに会いたいです。 (2018年4月20日 0時) (携帯から) (レス) id: 70af02b709 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぼぶこ | 作成日時：2018年4月2日 5時
