海「七話だ!…今から仕事なのに、隼が全く起きる気配が無いな…(本編とは関係ないぞ!)。しょうがない、起こしてくるか!」 ページ9
隼side
始「…隼」
隼「…何かな、始」
沈黙が流れる。聞き返してはみたけれど、始の言いたいことはわかる。
始「今のは…どう言うことだ?」
隼「…」
A。彼女は数年前に行方不明になっていたけれど、僕の可愛い妹だった。霜月家と睦月家は古くからの知り合いで、始もAのことは知っていたから驚いたんだろうね。
隼「推測にしか過ぎないけれど。おそらくAは記憶喪失になっているのだと思うよ」
始「記憶…喪失?」
隼「多分ね」
理解できない、というような始の顔。僕だって理解出来ない、というかしたくない。Aに会えたらハグをして2人で笑って、もう一度家で一緒に暮らせるって。そんな理想を信じて疑わなかった。まさか、こんな事になっていたなんて。
始「…大丈夫か、隼」
隼「…。…大丈夫だよ、始。撮影には支障をきたさないようにするから」
始「…俺は事情を知っている。俺の前では感情を隠す必要は無い」
珍しく始の口からとても優しい言葉が出る。僕は微笑んでから表情を取り繕うのをやめた。
隼「…っ、どうしよう、始。Aに…っ、記憶が無いなんて…想像も、してなかった」
始「…俺もだ」
静かに相槌をうってくれる始。…どうしよう。さっきからそればかりで、具体的な解決策は何一つとして浮かんで来ない。
始「…隼。とりあえずAは見つかった。それだけでも一歩前進だ。時間はまだある。記憶を取り戻す方法はこれから考えればいい。わかったらいつも通りのお前に戻れ、プロセラの魔王様?」
隼「…ありがとう、始。そうだね、グラビの王様の言う通りだ。今は切り替えて、目の前の事を1つずつ頑張ろう」
始の声に促され、少しだけ気持ちが前を向く。始の言う通り、Aが見つかっただけでも充分前進だ。これからの事はまず今を乗り越えてから考えよう。
隼「もう大丈夫。行こうか、始」
大丈夫では無いけれど、でも今の僕には始も、プロセラのみんなもグラビのみんなもいる。だからあの日、Aが居なくなってしまった日よりも明るい気持ちでいられる。
隼「始、ありがとう」
始「?さっきも聞いたぞ、それ」
隼「もう一回言いたかったんだ♪…本当にありがとう、始」
ねぇ、A。僕はこんなにも素敵な仲間を見つけたよ。君もそう言う人に出会えていたらいいな、何て。そんな事を考えながら、僕たちは歩いて行った。
作者「お気に入り登録、ヒット数、ありがとうございます!」涼太「いや、更新しなよ」作者「すみません」→←涙「六話だよ。ここからちょっとシリアスになるんだって。苦手な人はごめんね?」
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2023年4月4日 4時) (レス) @page33 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
まーかー(プロフ) - かなとさん» 何度も申し訳ございません。次からはちゃんと外します。 (2019年5月15日 6時) (レス) id: 195013c2e8 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 何度も言いますがオリジナルフラグをお外し下さい違反なんですよ。編集画面にも注意がちゃんとあります。読まない、読めない、理解出来ないなら活動はおやめ下さい。オリジナルフラグを外されないなら違反報告します (2019年5月14日 23時) (レス) id: 6ffb43edd5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年5月14日 21時) (レス) id: 6ffb43edd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まーかー x他1人 | 作成日時:2019年5月14日 21時