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*34* ページ35

神威の部屋の前に来たAは、少し深呼吸してからドアをノックして開けた。


『神威、医務室から預かりものだ』


神威は一瞬こちらを見たが、すぐに目を背けた。


「そこ置いといて」

『わかった』


自分が危機だと分かっていたA。
それでも神威といつも通りに接したいと思っていた。

恐る恐る話しかける。


『神威…』

「何?まだなんか用?」

『…やっぱり納得いかない。私の息の根を止めたくなるほど嫌いなのに、なぜかばったりなんか…』

「…」

『答えてくれ…私は、神威とってどんな存在なんだ』

「…やめろ……」

『神威…?』

「やめてくれ…!!!」


神威はまたAに襲いかかる勢いで、拘束した。
その時初めて、こちらをしっかりと見つめた。


『…っ!!』

「どうして……似てるんだ…こんなに違うのに…」

『え…?』

「髪…眼差し……血なんか繋がってないのに…」


神威がぶつぶつと話す。
とても、苦しそうに。


「母さん………」

『っ…』

「もういないのに…なんで…」

『母さんって…?』


聞こうとAが優しい目で神威を見つめると、さらに苦しそうにした。


「…っ…もう、帰ってくれ……やめてくれ…」


神威が拘束を緩めたとき、Aは部屋を静かに出た。
一緒にいると苦しいことが分かったからだ。

部屋に戻って心を落ち着かせ、状況を整理する。


『…神威の、母さんか』


過去で苦しんでいる彼に聞けない。
誰に聞こうと考えた時、阿伏兎の名前が真っ先に出てきた。

すぐに行動した。
阿伏兎が居そうなところへ真っ直ぐに向かう。


「…嬢ちゃんか。どうした?また、相談事か?」

『ああ、少し分かりそうなんだ。神威のことが』

「ほう、あの団長のことがねぇ」


覚悟を決め、阿伏兎に問いかける。



『神威の家族について、知ってることはないか?』

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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

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