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*32* ページ33

集合時間。
星に着いたのだろう、ぐっと船が止まったのを感じた。


「この星は人口は少ないが、一人一人がそこそこ強い。背後を取られたらただじゃすまないぞ」

「なかなか楽しませてくれそうだね」


神威はいつも通りの笑顔だった。


「降りたら戦場だ。見た目は静かだがどこに隠れてるか分からねぇ」

『…わかった』


さっきの出来事で鼓動はまだ少し早かった。
覚悟を決めて船を降りる。

ゆっくりと歩を進めて、注意深くまわりを観察する。
いつもは騒がしい団員も静かだった。


「不気味だな…」

「しっ…気づかれるぞ…」


しばらく歩いていると、カサっと何かが揺れるような音がした。
振り返り、傘を構えるが何もいない。ゆっくりと当たりを見回す。


すると、地面から何かを感じる。


『そこかっ!!』


Aは地面目掛けて傘を刺した。
土ではない何かを貫いた感触…さらに深く差し込み、すっと抜く。

傘にベッタリと何かの体液がついた。


「Aさん!敵襲ですか?」

『下だ…地面にいる。下に気をつけろ!』


そういった瞬間、下からザッと何匹もの生物が地面から出てくる。
団員は皆、すぐに戦い始めた。

夜兎の駆け声が星中に響き渡る。

Aはがむしゃらに敵に立ち向かった。
敵の攻撃を避けれはするものの、やはり攻撃はかすってばかりだった。


『くっ…あたれぇぇぇ!!』


敵を避けた瞬間傘を振るう。
鈍い衝撃を感じた。
急所に当たり、敵は倒れていった。

油断せずに戦闘を続ける。Aにも夜兎の本能が戻りつつあった。

一通り敵を片付け、残りが少なくなった頃。
一匹の敵が雄叫びを上げてこちらへと向かってきた。

避けようと身を傾けた時、
足を何かに捕まれる。

敵の手だ。


『しまっ…』


傘で防ごうと構えたその時


「A…!」


誰かが名前を呼んだのが聞こえたのとともに、目の前から敵が消えた。


『神威…』


必死な形相の神威がそこにはいた。
何か焦ったようだった。

足を掴んでいた敵も、もう屍になっていた。


『すまない』

「…」


神威は去っていった。

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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

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