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神威に何があったのか分からないAは、阿伏兎なら何か知っているかもしれないと思い、部屋を出た。

阿伏兎がいそうな場所を何ヶ所か探し回ると、すんなりと見つかった。


『阿伏兎ー』

「お、嬢ちゃんか。どうした?今日は非番だろ」

『今忙しくないなら、少し聞きたいことがあってな』

「ああ、今は大丈夫だ。なんだ改まって」

『あぁ、えっと...神威のことなんだ』

「ん?お前さん、仲がいいんだし直接聞けばいいだろうに」

『今は無理なんだ。何故かっていうと、神威が私を避けてるからだ』

「はぁ?団長が避けてる?考えられねぇな」

『ほかの団員にも言われたな...でも、何で避けるのか教えてくれないんだ』


阿伏兎は不思議そうな顔をした。


「何かあればあれか嬢ちゃんに言いそうなもんだけどなぁ、何かあったのかねぇ」

『阿伏兎も何も知らないのか...』


神威が何を考えてるのか全く見当もつかない様子の阿伏兎。
Aも同じだった。だが、もっと複雑な感情があった。


「まあ、明日には戻ってるだろうよ。腹でも減ってるんじゃないか?」

『ああ...そうだといいな』

「...なんつー顔してんだよ、お前さん」

『え...なんか変な顔でも』

「あからさまに落ち込んでるぜ。嬢ちゃんよ、団長のことどう思ってんだ」

『なんだ、そんなことか。ほかの団員にも言ってるが、ただの子供にしかみえない』

「...そうかい。まあ、本人が言うならなぁ」

『阿伏兎もほかの団員と同じことを言うんだな』

「そりゃあ、そう見えてもおかしくない。あの団長があんなにべったりなんだ。あまり人には媚びねぇんだがな」


阿伏兎は何か含みのある言い方をする。
Aはそれに疑問を持ちつつも、神威のことのほうが頭から離れなかった。


「嬢ちゃん、今日はもう休め。明日は仕事だぞ。また、実践だ」

『はぁ、わかったよ。慣れないとな』

「全く珍しいよなぁ。夜兎なのによ」

『そうかもな』


考え込むせいか、適当な相槌しかできなかった。
さっさと部屋に戻ろうとする。


「戦うときに考え込むのはやめろよ、俺らは常に死と隣り合わせなんだ」

『...わかってるさ』


阿伏兎のほうを振り返らずに、部屋を出た。

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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

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