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*28* ページ29

神威はAの髪を前まで持ってきて、三つ編みをしてみる。
そしてAにも少しずつやらせていく。


『指に絡まる...』

「Aの髪は長いから、絡まっちゃうんだね。でも、ほら出来てるよ。俺より下手だけど」

『下手なのはわかってる』


Aは少しムスッとしながらそのまま編んでいく。
さっきよりも目が細かく編めるようになってきた。


『ほら、さっきよりは出来てる』

「うんうん、じゃあ大きな三つ編みがAに出来るかなーって見てあげたいけど...」

『けど?』

「お腹空いたからご飯食べに行こうよ、それに今日は俺休暇じゃないし」

『ああ、ごめん。付き合わせたね』


神威とAはいつもどおりの朝を過ごした。
その後は、神威は仕事、Aは部屋で三つ編みの練習だった。


『...大きい三つ編みは大変だ』


Aは自分の長い髪に苦戦していた。
また、やり直しで三つに髪を分けるのにも一苦労だった。
どうしてもどれか一本の束が細くなってしなったり、途中で絡まってしまったり、大変なようだ。

それでも集中して編んでいく。


『...よし、あとは余った部分を結って...』


ようやく完成したようだ。
少し編み込んだ大きさがまちまちな所があるものの、割といい出来のようだ。

頭を横に少し振ってもほどけそうにない。


『よし、ちゃんとできた』


Aは椅子から立ち上がって、神威の部屋へ向かった。
だが、ノックしても返事はなく、仕事中だったと気づいた。


「嬢ちゃん、団長に何か用か?」

『阿伏兎か、別に大した用事はない』

「そうか、ところでそれは団長の真似か?」


阿伏兎が後ろの髪を指すような動作をする。


『あ、真似...なのか?なんか今日は休みだからやってみたくなったんだ』

「そうか、お前さんもなんだか女みてぇなことするようになったな」

『そうなのか?』

「ああ、団長も嬉しいだろうよ」

『なんで神威が...』

「まあそのうち分かるって、若いもんはいいなぁ。俺なんてもうこんなオジサンだぜ」

『阿伏兎はお世辞でもお兄さんとは言えないな』

「言うようになったなぁ、嬢ちゃん...オジサン悲しいぜ...」

『はは、半分冗談さ』

「あれ?俺の部屋の前で何やってんの?」

『あ、神威』

「ちゃんと一人でできたって自慢しに来たんだ?」

『い、いや...ただ散歩しに』

「さてと、俺は邪魔みたいだな」

「そーだよ、じゃあねー」

「また傷つくぜ...」


阿伏兎はうっすらと笑みを浮かべながら帰っていった。

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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

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