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神威の部屋のドアをノックして開ける。
すると服を着崩した神威がいた。


『急に用事って…何で服ちゃんと着てないの?』

「Aに手当てしてほしいなー、俺体硬くて届かないかもなぁ」


神威は腕あたりに小さい切り傷、かすり傷があった。


『嘘つけ!そこ絶対届くって!』

「えー、俺自分で手当てできないや」

『包帯自分で巻けるだろ、いつもやってるくせに』

「Aにやってほしい、俺のこと嫌いなの?」

『なんでそうなるのさ...わかったよ、やるよ。これじゃ手当ていらないって言いそうなのにな』

「ばい菌が入ったら大変だよー」

『はぁ、普段そんなの気にしないくせに。薬とガーゼは?あとテープ』

「ちゃんとあるよ」


Aはさっきやった手当てと同じ要領で神威を手当てした。


『はいできた。これで満足か?』

「うーん、思ったより早く終わっちゃったね」

『遅くやっても得はない、じゃあ私はもう休むよ。今日も疲れたし』

「えー、もうちょっと怪我見てよー」

『もう無いって、あってもアザくらい』

「じゃあアザも手当てしてよ」

『アザってどうしようもないだろ!』

「じゃあ俺がAの怪我見るから」

『いや、いい。脚だから届くし』

「どうしてもダメ?」

『自分でやりたいからいらない』


最近しつこい神威に違和感を感じつつ、少し鬱陶しさをおぼえるAはさっさと部屋へ戻りたかった。


『じゃあ、本当に疲れてるから。おやすみ』

「...」

『子供かよ...はいよしよし』


Aはわがままを言う子供をなだめる母親のように、神威の頭を優しく撫でた。

神威はそれに驚いたようで、目を見開いてAを見た。


『おやすみ』

「う、うん...」

『やっと大人しくなった、じゃあまた明日』


神威はずっとぼーっとしていた。
Aがそんなことするとは思わず、驚いたままだった。
そしてその後、どこか懐かしさを感じた神威だった。

Aはさっさと部屋へ戻り、布団の中へ入った。


『子供なんだな、神威って』


自分と歳があまり変わらないはずなのに、子供っぽい神威が少し愛おしく感じたようだった。

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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

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