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しばらくしてから団員が食事を持ってきた。
神威とちがってちゃんとノックをして、Aが入っていいと言ってから静かに入ってきた。
「Aさん、食事をお持ちしました」
「ありがとう。何で、敬語なのさ」
「あ、いえ...第七師団には女性がいなかったので...」
「緊張、してるのか?気にしなくていいさ、私を女だと思う必要はないよ。その方がお互いやりやすい」
「あ、はい...では、自分はこれで」
そしてまた静かに出ていった。
Aは食事に手をつける。
相変わらず、美味しいため一度食べると箸は止まらなかった。
用意されたぶんを食べ終わり、少し物足りないと感じたが、気持ち悪くなるかもしれないので片付けることにした。
食堂に食器を届けに行く。
「A、大丈夫?」
「団長...大丈夫、だと思う。本当はもっと食べたいんだけどさ」
「えー、食べないの?」
「いらない。また気持ち悪くなりそうだし」
「そっか。早く慣れてね、Aはこれからもっと強くならなきゃね」
「うん...わかってるさ」
Aが今日休むにしても、明日からまた神威との訓練が始まるはずだ。
体調を万全にしておかなければ。
「片付けに行ってくるよ」
「俺が行くよ、それ」
「え、いや...私のだし、歩けるぞ?ほら、平気だよ」
「いいから、部屋戻って」
「わかったよ...」
神威に半ば強制的に食器を取り上げられ、神威は食堂へ向かっていった。
さっきはAへ食事を持っていくのも面倒だと嘆いていたのに。
Aは渋々部屋に戻って、布団にもぐり込んだ。
「はぁ...」
Aは今日の戦闘任務のことを何度も思い返しては、少し気持ち悪くなり、罪悪感を覚え、それを何度も繰り返していた。
そして、泣きそうになるのをこらえながら布団をぎゅっと握った。
自分は酷いことをしている、とは思うのだが、それが任務だからと割り切るしか無かった。
でも、この第七師団では役に立たなければならない。
そんなことをずっと考えて考えて、そのまま眠りに落ちるのだった。
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主人公の『』少し間違えてましたね。
「」になってました。
次から『』に戻しますね、わかりにくくてすみません!
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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:
作成日時:2018年1月21日 17時