【銀魂】宇宙船の旅で Ⅱ【神威】 (ページ9)

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「ねえ、A」

『なんだ…？』

「さっき、部屋の前で男がウロウロしてたんだ。この前、Aを襲ってきたやつ」

Aは記憶を巡らせて、男の事を思い出した。

『あいつか…しばらく会ってないんだけど』

「もしかしたら、Aの部屋に入ろうとして鍵を開けたのかも」

『はあ？どうやって…』

「うーん、ピッキング道具でも持ってたんだろうね。ほかの団から任務で使うとか言えば借りれるかもしれなし」

『そんなことが…』

Aは寒気がしたのか身を震わせる。

「…見張りを付けるわけにもいかないし、俺の部屋来る？」

神威は少し言いよどみながら提案した。

『いや、迷惑だろ？しかも追い返したならまたしばらくは…』

「あんなに言ったのに懲りなかった奴だよ？また襲われるかもしれない」

Aは考え込む。
神威は説得し続けた。

「鍵を開ける手段をあっちが持ってるなら、鍵をかけるなんて意味無いしね。今の部屋はセキュリティが無いんだよ」

『まあ、そうなるか…』

「迷惑だなんて思わない。それとも、俺の事信用できない？」

『そこまで言うなら、しばらくはお願いする』

「うん、そうしてよ」

Aは着替えや必要なものを持って神威の部屋に移動する。

「せっかくコンピュータも移動したのに、意味なかったね」

『すまない…』

「いいよ、もう俺とAの部屋共有にしちゃおうよ」

『騒動が落ち着いたら戻るよ』

「まあ、明日阿伏兎に相談かな」

神威の少し広めの部屋は2人で過ごすのにはちょうどいいくらいだった。
ただ問題がひとつ。

『部屋で過ごすのはいいんだが、寝る時はどうすればいいんだ？』

神威の部屋には当然ベッドはひとつしかない。

「うーん、このベッド大きいし…一緒に寝る？」

『いや、私は床で…』

「えー」

『ほら、椅子とかあるし休める。十分だよ』

「だめ。迷惑だなんて思ってないってさっきも言ったよ」

『そういう問題じゃなくてな…』

今まで気にしなかったが、春雨でのAの扱いが女性に対する扱いなため、男女のへだてはある程度必要だとAは感じていた。

「Aって気にするような人だったっけ？」

『いや、まあそこまででは…』

「じゃあいいよね。決まり」

ここから少し、Aと神威の不思議な関係が続いていく。