12話 大敵 ページ14
髑「白狐!!すぐにそこから離れろ!!」
黒帯の声がして目の前に視線をやると拳がとんできた
咄嗟に首をひねらせて壁から離れるが、さっきの衝撃で頭を強く打ってしまいフラフラする
視界もグラグラしていて気持ちが悪い
ぼやけながらも刀が見えてすぐに構えたが、足元がふらつき床に倒れた
「女にしては体力あるじゃねぇか
さっきので死なねーとはな。普通の奴なら死ぬぜ」
少しずつ私に近づいてくる
黒帯が攻撃するけど反射神経がいいためにすぐ避けられる
起きろ、立ち上がらなきゃ...!
グラグラして目の前も揺れているために腕に力が入らない
鶯丸と写しをするべきだけど集中できない
やられる前に聞いておこう
『あなたは...どうして暴力を、ふるって...いるんですか...!』
一番の原因。これが分からないといけない
「決まってるじゃん。女に捨てられた腹いせだよ」
......はぁ?
...こいつ、そんな理由で刀剣男士に暴力を?
「ずっと付き合ってたのになぁ。いきなり他の男ができたから別れるだと...
女は体さえありゃいいもんなぁ!」
『あぁああぁぁあ!!』
上に審神者が乗ってきて刃先を利き腕に刻んできた
痛い痛い痛い
まるで焼かれるような痛さが全身を回る
「はははっ良い声だなぁ!体もほせぇし良い声だし
さぞその顔も綺麗なんだろうなぁ
そういや、折った刀の破片もキラキラしてて綺麗だったなぁ」
その瞬間、一気に寒気が来た
まずい。お面だけは取られてはいけない
お面を取ろうとする手を掴み遮るが
もう片方の手が首を掴んできた
しかも空いてるほうの手は腕を刻まれて力が入らない
『あ"...ぁ...』
息ができない
髑「やめろ!!!さらに重い罪になるぞ!!」
黒帯が羽交い締めにするがその腕を掴んで窓に投げ飛ばした
あのキラキラもの...やっぱ刀の破片だったんだ
79人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:三日月 | 作成日時:2018年8月9日 22時