走って見つけて (ページ9)

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たっくん離れページ9

「わたし！たっくん離れする！」

昼休み、丸ちゃんの机で大きな声で宣言をしたら丸ちゃんはあんまり信用してないのかヘラヘラと笑っていた

丸「その言葉、何回も聞いてんで～？」

「今回は本気！もう傷つくの嫌だもん…」

たっくんを好きになってから何回もたくさん泣いてたくさん傷ついてきた

好きな気持ちはずっと変わらないと思うけどたっくんから少しでも離れないと気持ちは増すばかりだ

丸「失恋には新しい恋やない？」

購買でお昼ご飯を買って2人で屋上へ向かった

昼休みにたっくんの教室に向かわないなんて高校入学して初めてかもしれない。今までは彼女ができても構わず教室に行ってたけど…

「んー、新しい恋かあ。たっくん以上に好きな人なんてできないよ…」

屋上で大好きなクリームパンを食べながら今まで出会ってきた男の子を思い出す

たっくんは、私が出会ってきた男の子の中でやっぱり一番かっこいいし。たまに冷たいけど優しいところあるし面白いし何よりあの笑顔が大好き。

「たっくん以外に仲良い男の子なんて丸ちゃん以外できたことないもん」

元々人見知りで、たっくんにずっと付いて行ってたから仲良い男の子なんて今までほとんどできたことない

そんな私にできた唯一の男友達が丸ちゃんで、今では女友達よりも一緒にいるかもしれない

丸「じゃあ、俺にしたらええんちゃう？」

「…えっ？」

丸ちゃんは焼きそばパンを食べながら、普通のトーンでとんでもないことを言った

丸「なんかなあ。A傷つくん見るの嫌やねんもう。俺にしとけばええのにって思っとるよ？」

私の目をじっと見て、優しい表情でそんなこと言うもんだから

不覚にもドキッとしてしまった