用心棒が過保護すぎます！【黄】

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“今回のターゲットはここの組の組長。女遊びが激しいらしく、依頼が来た。”


通信装置を通してAの声が聞こえる。任務の最終確認だ。


る「僕は裏から入って雑魚を倒せばいいのね？」


“そうです。もし、厳しいようでありましたら通信機を2回叩いて下さるとすぐに駆けつけますので。”


る「ああ、わかった。アネモネに助けを求めるほどやわじゃないけど、気をつけるよ。」


“くれぐれも無茶なさらないように。


私も組長を探しますが、るぅと様もそちらが終わりましたら探していただけると幸いです。”


る「了解。アネモネもほどほどにね？」


“はい、わかってますよ。銃声が鳴ったらるぅと様も任務開始です。”


任務開始の合図はAが銃を鳴らしたら。なかなか無茶なことするよね。


自分の居場所を自ら知らせに行ってるようなものじゃないですか。


僕は武器の最終確認をしながらその時を待つ。


バァン！


！Aの開始の合図…僕も気を引き締めていかなきゃ。


裏にある柵を飛び越えて敷地に入る。あまり警備が敷かれておらず、警報も鳴らなかった。


「やばい、こっちにも侵入者が！」


Aの銃声を聞いて逃げてきた組員がこちらにくる。


無駄に弾丸も使いたくないしな。とりあえずナイフか？


逃げようとする組員にグッと近づきナイフを振りかざす。赤い飛沫が飛び散ってくる。


しかし、急所には届かず、相手も攻撃体制に入ってしまった。


まずい、僕よりも体格が大きい。僕ほど強くはなさそうだが武術で来られると一発でやられる。


地面を蹴り、一気に死角まで逃げると頭目掛けて銃を構える。


が、後ろから違う組員も出てきて囲まれてしまった。後ろも注意すべきだった。


ああ、もう！なんで僕ばっかり狙われるんですかね。久しぶりの任務なのに。


「あれぇ？こいつはぁ“る組”の時期組長さんじゃないですかねぇ。」


やばいやばい。僕だってバレてる。もう潰される確率が一気に爆上がり。


る「ははっ、こんばんは。そんな余裕で大丈夫なんですか？


お前らは全員俺(・)に殺される運命ですよ。邪魔なんで、さっさと退いてくれません？」


こんな時こそ冷静に。頭は冷静じゃないけど、冷静を装って煽り気味に喋る。


“ずいぶん煽ってるね、るぅちゃんw”


る「うるさい、アネモネ。」


通信機を通してAの声が聞こえてくる。本気、出せばいいんでしょ。本気を。


る「お前ら全員かかってこい。」

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