用心棒が過保護すぎます！【黄】

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あの戦いがあってからスパルタAさんに毎日見てもらうようになった。


ほんとにスパルタ。自分じゃわからない弱点が見えるのはありがたいと思うんだけどね。


できなかったら走り込みとか腕立てとか追加してくるのは程々にして欲しいけど。


『るぅと様、組長様が呼んでました。一緒に行きましょ。』


る「あ、わかった。ありがとう。」


長い廊下の先の入り組んだ分かりにくい場所にあるのが組長の部屋。


別の組に襲撃された時に見つからないようにって。あの人なら自分も戦いそうだけど。


『失礼します、アネモネでございます。入ってもよろしいでしょうか。』


る「失礼します、るぅとです。入ってもよろしいでしょうか。」


組長「アネモネとるぅとだな。入っていいぞ。」


『失礼します。』


る「失礼します。」


いつも慣れないこの空気。別に怖いわけじゃないけど、入る時の挨拶と作法が間違ってないかが心配。


作法って言ってもそこまで厳しいものじゃないし、間違ったらちょっと言われるだけだけど。


今日Aが先に入ってくれたのはその話を前にしたからだろう。


組長の前に敷かれた座布団に正座で座る。途端に組長のオーラが変わり緊張感が高まる。


Aはこのピリッとした空気が苦手らしい。いつも言ってる。


理由を聞くと自分が用心棒を外されるかもしれないって思うからだって。


そんなAがやらかすことは学校の体育以外ないから大丈夫だと思うけど。


組長「急に呼び出したのに来てくれて感謝する。早速だが2人に伝えたいことがある。」


僕たちに伝えたいこと？その言葉を聞いてAの顔が引きつった。


僕も意識していないけど、鼓動が早くなる。この場にとてつもない緊張感が走る。


組長「それはな…」

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