用心棒が過保護すぎます！【黄】

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あの戦いから数日、特に何の変哲もない日々が続いていった。


任務もないし、普通に学校に行って勉強して、家に帰る。


でも少しだけ違うのはAの訓練量かな…w


前の戦いで僕が足を引っ張ってしまったから、もっと強くならなきゃって思わせてしまっちゃったな。


僕の方だってもっと強くなって1人でもAみたいに戦えるようにならなきゃ。


『ぼーっとしてるけど大丈夫？次体育だよ。』


Aの言葉で我に帰った。体育だから体操服に着替えなければならない。


る「ごめん、ちょっとぼーっとしてた。」


『いやいや、謝らなくてもいいけど。ほら瑠夏、早く行くよ。』


る「はいはい、行きますって。」


ほとんど引っ張られるような形で体育館に連れて行かれる。単元なんだったっけ？


『おぉ、跳び箱じゃん。久しぶりだわ。』


る「えぇ、跳び箱ー？」


跳び箱かぁ。体育の授業ではほんとに好きじゃない。


『瑠夏苦手だっけ？』


る「いやあんなん低いじゃん。あんなん跳び箱というよりハードルでしょ。」


僕たちには簡単だけど、授業では能力をひけらかしてはいけないって組長に言われてるからね。


そっちの方が難しいと思うのは僕だけだろうか。


Aは何回かしくじって普通に100m走してたり


長距離走でも同じタイミングでスタートした子と2周差つけてゴールしたりと数々の伝説を作ってるからね。


長い体育の先生の説明を聞き流し、跳び箱を跳ぶ時間になった。


『瑠夏ー！本気でやっていい？』


いや、餌が欲しい犬がお座りして待ってる時みたいなキラキラな目で僕をみないでくださいよ…


る「怒られない程度に、ね？ほどほどに。5割の力で。これならいいですよ。」


『え、ケチじゃん。』


る「ケチじゃないですー。A見てると僕がハラハラするんですから。」


『一回だけ。一回でいいからお願い！』


る「はぁ、一回ですよ。」


そう言ってしまった僕がバカだったのかもしれない。

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