Episode 20 ページ21
・side You
「…とまぁそんな感じです。」
私は恐らく岩本さんが知りたいであろう情報を全て話した。
辰哉を知ってた理由。私が家出した理由。
…決して私が綺麗な人間でない事も全て。
岩本さんはしばらく話さないままコンビニに1人でそそくさと入り、炭酸のジュースとプロテインを買ってきた。
岩「ん。」
岩本さんは炭酸のジュースを私に強引に渡すとプロテインを勢いよく飲む。
何も言わず帰り出す岩本さんに私は黙ってついて行くしかない。
岩「全部話してくれてありがとね。とりあえずAがふっかの追いかけとかじゃない事だけ知れて良かった。で、Aはいつまでふっかの家にいるつもりなの?」
「…それは、分かりません。」
岩「まぁそうだな。…ふっかはあーゆー性格だからAみたいな子をほっとけなかっただけ。お願いだから恋愛感情を持たないで欲しい。それはふっかの為もあるしAの為もあんだよ?ふっかはアイドル、Aは一般人。ふっかがアイドルで無かったとしても年の差もあるからね。」
そんなん分かってるよ。
つい出そうになった言葉をグッと抑える。
辰哉はアイドル。一回りも年上。
全部分かってる。
別に好きじゃない。お世話になった人。
…初めて人の温もりに触れて少し心が浮いただけ。
「恋愛感情は持ちません。今すぐにとは言えませんが、いつかはたつ、…深澤さんとも距離を置きます。皆さんの仕事に害を与える事は絶対しません。」
私は今言える限りの事を言った。
今日出会ったばかりのそこらの女子高生をそんな簡単に信用してくれるはずはないだろう。
でも私には今これしか言えないのだ。
岩「…。ふっ笑」
…?
この流れで笑うタイミングあった…!?
岩「あーごめん。笑 なんかこの堅苦しい雰囲気もAの真剣な表情もなんかうけて笑 分かった、信じるよ。ふっかが信用した女だ、悪いやつじゃないのは最初から分かってる。」
最初岩本さんを見た時、正直ただの怖くて怒りっぽい人だと思ってた。
他の人に比べても私に対してより険悪だったし、正直無理なタイプだと思ってた。
けど、それは本当に辰哉のことを信用したからこそ、仕事を大切に思っているからこその態度であって。
私は自分の立場を少し高く見ていたのかもしれない。
申し訳ない気持ちでいっぱいになると同時に、こんな仲間に恵まれた辰哉が羨ましく感じた。
気づけば私たちは辰哉の家へと戻っていた。
鍵を開けると辰哉が玄関に腰掛けていた。
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Yuu.memesaku(プロフ) - なべふかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです…!是非最後までご愛読頂けると嬉しいです。 (2020年4月4日 12時) (レス) id: b878421b1e (このIDを非表示/違反報告)
なべふか - コメント失礼します!!アイドルのふっかと同棲とかもう…!!幸せすぎます!!ありがとうございます!!更新頑張って下さい!! (2020年4月4日 12時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yuu.memesaku | 作成日時:2020年4月1日 0時