私の宝物 (ページ43)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:21,875 hit

正直ページ43

「……どういう事だよ。」

黙って私を睨んでいた(見ていた)エドワードくんが私に問う。痛むだろう身体を動かして私の近くまで来る。近づかないで。そんな酷い願いを心に留めて俯く。

「……あとで話すって言ったろ。」

口篭る私にそう催促される。

「………うん。でも…さきに…怪我……手当…しよう……」

説明出来るだろうか。

言えるだろうか。

目頭が熱くなる。

泣いてはいけないのに。泣く資格なんて、ないのに。

どうしてこんなにも私は－－－－－－

▽エドワードside

どういう事か説明しろ、と言えば下を向き口篭るA。

「……後で話すって言ったろ。」

そう催促すれば、ゆっくり顔を上げて小さな声で

「………うん。でも…さきに…怪我……手当……しよう……」

泣いているようなそんなカオで、微笑んだ。

なんでコイツは常にこんなカオしかしないのか。"部分的記憶喪失"なのは嘘なのか。さっきのやつは誰なのか。さっきの白い銃と扇子はなんなのか。

聞きたいことは山ほどある。あるのにコイツを見れば、無理に聞けないと分かってしまう。それほどまでにコイツの精神的なものは脆い。不安定なのだ。先程までとは別人みたいに脆く儚い。

「(…あークソ。)」

めんどくさい。

そう思ってしまった。