私の宝物 (ページ19)

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ありがとう、そしてごめんなさいページ19

「…リザさん…私、大丈夫。」

押し黙るリザさんへと声をかける。

「でも貴女…」

それでも心配そうなリザさんに

「…私が…生きる糧か理由が、見つかるかもしれない。」

口元を頑張って動かす。

私は今、笑えているだろうか。

「…生きる糧って…」

目を見開いてるリザさんにちゃんと言わなきゃ。彼女は"偽りの私"を信じてるもの。

「……ごめんね、リザさん。私…生きてる理由が、分からない。」

「…そんなこと…」

「私ね……いらない子だった記憶はあるの。」

言わないで、と言おうとしたであろうリザさんを遮る。本当にボスの所に行く前は、私はいらない子だった。

「「「「っ！！！」」」」

この部屋にいる私以外の全員が息を呑む気配がする。

「…だからね、私…」

ボスの為に生きてきた私は今、

「……どうしたらいいか分からないの。」

ジッとリザさんを見つめる。

「…アルたちに、ついて行きたい。

助けてくれて、お家に住まわせてくれたリザさんには本当に申し訳ないけど…

私…これからどうするのか

決めていかなきゃ。」