本の山の家 ページ10
私以外が話している。内容はエドワードくんに護衛かまだつくという話だ。
(…スカー、か…)
私は、スカーと対峙出来るのだろうか。
「…A！」
「！」
アルに呼ばれてハッとする。
「な、なに？アル…」
「大丈夫？少尉たちに挨拶出来る？」
「え、」
パッと２人を見ればこちらを見ていた。
「……あの、…わたし…は…Aです…」
どうしよう…軍人さんだ…
「大丈夫だよ、A。Aは友達なんです。」
そっと私の横に立ってくれるアルに安心しつつ、頭を下げた。
「可愛らしい子ね。私はマリア・ロスよ。よろしくね。」
「デニー・ブロッシュだよ。よろしくね。」
にこり、と笑ってくれた２人に曖昧に笑った。
「…ここは？」
「シェスカっていう人の家。焼けた第一分館で前に働いていた人なんだって。」
「…へぇ…」
とりあえずまだエドワードくんたちに着いてきているのだが、いつ離れようかな…
「うわっ。なんだこの本の山！！」
「本当に人が住んでるんですかここ！？」
という声に顔を上げれば
「…本がいっぱいだ…」
足場がないほどに積まれている。憂に私の身長を超えていて怖いくらいだ。
「Aどうする？危ないかも…」
アルの声に少し考えて
「…ううん。私も入る。」
「そっか。じゃあボクと離れないでね！」
「うん。」
アルのあとを追いかけるように入るが本しか見当たらない。私の身長だと前すらも怪しい。
「シェスカさーん！いらっしゃいませんかー？」
「おーい！」
ロス少尉とブロッシュ軍曹が声をかけながら進んでいく。
「とても人が住んでる環境には思えないけど…」
アルがポツリとつぶやく。それに返そうとしてふと聞こえた声。
「……アル。」
「うん？」
「声、する。」
「声？」
「たすけてって呼んでる。」
「……」
「……」
耳をすませば崩れた本の下から「たすけて〜」と声がした。アルがハッとしてエドワードくんを呼ぶ。
「兄さん人っ！！人が埋まってる！！」
「掘れ掘れ！！」
「Aは離れててね！！」
「うん。」
私以外の4人がせっせと本を退かしていくのを見守りつつ、辺りの本を手に取る。
「………読めるから、大丈夫。」
ここの文字はちゃんと読めそうだ。それにホッとしつつ、離れていてと言われたけれど動きやすいように本を片付けていく。
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水愛 - 夢主ちゃんの心優しい感じがなんとも好きです…！色々と謎があってすごく気になります！楽しみにしてるので、更新頑張ってください！ (2018年12月31日 13時) (
レス) id: 718d58f3f1 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 天ノ弱な月猫さん» わわ！全然更新出来てない作品に…！ありがとうございます！！時間がもうちょっと出来たら…！更新したいとは思っていますのでよろしくお願いします…！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: 4ce5084a76 (このIDを非表示/違反報告)
天ノ弱な月猫(プロフ) - 凄く面白いです！応援してます！更新待ってます！ (2018年4月11日 14時) (レス) id: 5bf48274f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっくん | 作成日時：2017年6月10日 21時
