青空-my blue sky-＊無神コウ＊ディアラバ＊ (ページ8)

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友達と家族ページ8

初めて青空を見た日から、私はコウは特に待ち合わせをするわけではなく、窓辺に集まるようになった。
くだらない話をしたり、笑ったこと、うれしかったこと、悲しかったこと。
日を重ねていくにつれて、私もコウもお互いのことを知ることができた。

コウには三人の仲間がいるってことも。
『そうなんだ。
ねえ、今度三人共連れてきてよ！会ってみたいな。』
「そうだなあ、来てくれるといいけど」
そして数日後。三人は本当に来てくれた。
黒髪の男の子、茶髪の男の子、そして少し青みがかかったような髪の男の子。
彼らは、ルキ、ユーマ、アズサ…と名乗った。
それからたまにだが、彼らもコウと一緒に会いに来てくれるようになった。

ある日私は、コウに
『コウは、たくさん友達がいていいね』
といった。でも、そういった私にコウは、
「え？いや…Aも友達でしょ？」
と当たり前のように言ってのけた。
驚いた。でも、幸せだった。
一緒に青空を見て、友達ができて…商品として売られても、毎日が幸せだった。
そんな毎日に、当たり前のように訪れたのは「逃亡計画」。
ルキをはじめとして、コウ、ユーマ、アズサの四人で、この孤児院から出る、という計画を立てていたようだった。
もちろん私もさそわれた。…でも。
『ううん。私は行かないよ。4人で幸せになって。』
その時のコウの驚いた顔。
「ダメだよ、なんで！？Aがいないとオレ…」
そういって、コウは私の腕をつかむ。
今まで気づかなかったけど、コウって力強いね。やっぱり男の子なんだな、なんてのんきなことを考えてしまう。
こうやってコウのことを悲しませてるのは他の誰でもない私なのに。

次の日から窓のそばに行っても、コウには会わなくなった。
成功したのか失敗したのか、それは私にはわからない。
でもきっと、あの4人なら幸せになって暮らしている。
私にはそんな確信があった。