青空-my blue sky-＊無神コウ＊ディアラバ＊ (ページ7)

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BLOOD EYE ページ7

青空…か。
きれいだったな。

何かに対して、きれいだなと思えるのは素晴らしいこと。
これはお母様教わったこと。遠い昔のお話しだ。

私の家族は、私が生まれて何年か後に殺された。
私たち一族が持つ「ブラッドアイ」は、高い治癒能力を持つ。
そのため、他の種族から恐れられていたのかもしれないが、ある程度裕福な暮らしは出来ていた。
でも…
そんな一族…そんな気味の悪い私たちがそんな裕福な暮らしをしているのが気に食わない人たちによって生活は一変した。
最初は使い魔や召使。
「ブラッドアイ」を持つ者、関係者、そして親族が次々と殺されていった。
最後に残ったのは、私とお父様、お母様。
でも、お父様は私たちを守るために身代わりになった。
お母様も、「どうかこの子だけは」と、私だけを逃がして殺された。
私を追いかけてくる人たちの元から逃げて、どうにか逃げ切って。
目を覚まして見たのは、見慣れない風景。
そこは、今まで住んでいた魔界ではなく人間界だった。
ボロボロになったドレスを身にまとう私を、変なものでも見るように見つめる子供たちは、私よりももっと粗末でボロボロの服を着ていた。
そんな子供たちから出た言葉は、蔑みの言葉。
どれだけ痛めつけても傷一つつかない私を気持ち悪がって
「気持ち悪いよ！」「こっちくんな」「化け物が」
そう大声で怒鳴り散らした。
そんな中で、一人の大人に声を掛けられる。
孤児院。そこでならまともな生活が出来るはずだ。
藁にも縋る思いで入ってみると、そこには本当にここが孤児院なのか疑ってしまう程豪華な部屋。
でもそれはただの見せかけで、そこで暮らしてから一週間後。
私は商品として大人の元へ行くことになった。
何度も何度も傷をつけながら。彼らはいつもこう言った。
「A、代償もなく手に入れられるものなどないよ。」

これが、孤児院での嫌な思い出。
でも、コウと出会って。そんな思い出ばかりではなくなった。