無理やりな恋。

K ページ2

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こんな関係になってしまった頃にはもう遅かった。
あっちは軽い気持ちで俺と遊んで、
都合よく呼んではやって。

でも、そんな藤ヶ谷に
ほいほいと付いて行く俺が一番馬鹿だ。






“好き”





これが、俺たちにとって一番の禁句。




優しい人っていうのが第一印象で、
でも実際関係を持ってみれば
裏の顔なんて簡単に表れるもので、


それでもまた会いたいって思う俺は
相当ハマりこんでる。





「·····かわいーね」




まるで女性に向けるかのような言葉に
俺は藤ヶ谷にとってどんな存在なのか、
分からなくなって苦しくなる。

それでも、行為中だけは
何度もひろって名前を呼んでくれるかは
いつも勘違いをしてしまう。

この中に愛はあるのかも。って





でも、終わった後はとことん冷たい。
煙草だけ吸って、お金を置いて、
泊まることなく藤ヶ谷は姿を消す。








·








「······ミツ最近やつれてない？」


「·····え？」





同期の玉森とお昼をしていると、
いきなり怖い顔をしながら俺を見つめてきた。




「ちゃんと寝てんの？」


「····いや、そんなに」




夜な夜な藤ヶ谷に呼ばれて、
睡眠時間と体力を奪われていることを伝えたら
きっと玉森は怒るだろう。

なに言うこと聞いてんのって。




でも、こんなの誰にも相談出来ないよ。




「なんかあったら言いなよ？
俺はちゃんとミツの力になるから」



「···ん、ありがと」







ちゃんと、笑えてんのかな、俺。

きっと今夜も呼び出されるに決まってる。

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