私の淡い恋心 (ページ2)

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クラス発表ページ2

少し、銀色かかったアルファードから降りる。
着慣れない白いブレザー、紺色のブラウス。履きなれない茶色いローファー。
そして、落ちそうなくらい緩い灰色のスカート。全てが、特別で、新しかった。
けれど、これがこれから【普通】になる。そう思うと、ワクワクした。

私は、地面に足をつけると、下を向いていた視線を前に向ける。
そこには大きく、恭しく門がそびえ立っている。灰色で多くな門。
そこには威厳すら感じられる。今日からここに6年間通うんだ。
そう思うと、感動と同時にドキドキが湧き上がる。

「明梨、行くよ。」

ママの声がして、ふと我にかえる。

「はーい！」

返事をしつつ、駆け寄って行く。心なしか、ママからも緊張が感じられる。

「まだ、ヨチヨチ歩きの赤ちゃんと思ってたのにもう中学生かあ。」

感慨深く、そして、目頭に手を当てながらゆっくり誰に聞かせるつもりなく呟くパパ。

「いつのこといってんのよー！」

私は、照れながらパパにツッコミを入れる。「そうかあ？」とパパに呑気な声で返された。
そんな発言のおかげで私とママの緊張がほぐれた気がした。

門を入ると、一段と緊張感が増してくる。

「明梨。緊張してるの？」

ママに聞かれる。やっぱり気づかれたんだ。

「うん。まあ…ね。だって、ほとんど知らない人だよ？あたりまえだけど。
もし、友達できなかったらどうしようかとか考えちゃうよ。」

不安を口にする。

「何言ってんの。明梨はいつもそう言って学校結局楽しんでるじゃない。
たとえ、私立で知らない子が多くても平気よ。逆に明梨はいい方よ。
同じ小学校から6人もここに入学したんだから。1人の子だっているのよ。」

そう、ママに諭されると、不思議と心が落ち着いてくる。

「うん…そうだね。ありがとう！」