君の勇気とペンダント ページ7
(未来に帰る直前。)
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ジ｢ランマル！｣
キャラバンに乗ろうとした俺を引き止めるように、ジャンヌがそう呼ぶ。
ジ｢…行くの？｣
霧｢あぁ…。君の力、未来でも役立たせてみせるよ。｣
ジ｢私の力は、ランマルにもらったようなものですから。
ランマルは、自分を信じることの大切さを気付かせてくれた…その勇気を教えてくれた。おかげで私は、これからも戦い続けられます。｣
ジャンヌは、首から自分のペンダントを外した。
ジ｢これを…あなたに。｣
霧｢！これは、君のお守りじゃないのか？これはもらえないよ。｣
ジ｢いいんです。今の私には、もう必要ありませんから。｣
霧｢でも…｣
ジ｢もらってください。私がこれに何度も助けられたように…あなたのことも、きっと助けてくれるはずです。｣
霧｢ジャンヌ…うん、分かった。｣
俺は、彼女を目をしっかりと見つめた。
あぁ…今はこんなにも近くにいるのに。
あと数分もすれば、もう二度と会えない存在になってしまう。
彼女はこの後、身も心も焼かれて、極めつけには来世への扉も閉ざされてしまう。
霧｢……っ｣
ジ｢！｣
気付けば俺は、ジャンヌをぎゅっと抱きしめていた。
ジ｢ランマル…？｣
霧｢ごめん…ジャンヌ…。｣
困らせてごめん。守ってやれなくてごめん。
ジ｢…ランマル。｣
するとジャンヌは、俺の背中に手を回した。
ジ｢あなたは決して弱くないです。私を強くしてくれたのは、あなただから。あなたに…出会えて良かった。｣
霧｢ジャンヌっ…｣
ジ｢さよならじゃないです。私はいつでもあなたのそばで、誰よりもあなたを見ています。
だからお願い。顔を上げて、笑って？｣
腕の力を弱めると、ジャンヌの手が俺の頬に触れる。
ジ｢ランマル。行ってらっしゃい！｣
霧｢ジャンヌ…｣
…この感情に、名前なんて付けられなかった。
恋だとか愛だとか、そういうことじゃなくて。
ただ…誰よりも、大切な女の子だったんだと思う。
そんな彼女に、俺は何が出来る？
彼女が望むのなら…。
霧｢…うん。行ってきます！｣
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一乃(プロフ) - いきなりごめんなさい！久々に小説を読みましたが、とっても楽しく読めました！これからも頑張ってください (2020年11月6日 21時) (
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作者名：☆Chirno☆ | 作成日時：2019年3月18日 18時
