君と空を見上げれば (ページ21)

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episode19☆*: ページ21

霧野side

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紅｢ありがとうございました…！｣

放課後…部活の後、紅月が俺に頭を下げた。

霧｢ちょ、頭上げろよ…みんな見てるから。｣

紅｢でもでも…本当に感謝してるんです！先輩のおかげでまたこうやって緋彩のお姉ちゃんとしてやっていけるので…。｣

あれから2人は、自分達が姉妹であることを部員のみんなに話した。

みんな…特に狩屋なんかは凄く驚いていたけど、それなら今までのそっくりな行動に説明がつくと笑っていた。

紅｢先輩は、どうして他人の私にあんなに構ってくれたんですか…？｣

霧｢他人って…｣

あぁ、そうか。

紅月も…狩屋と同じなのか。

人を信じない。信じられない。

霧｢紅月…お前が過去に何があったかは知らないが、俺はいつでもお前の味方だぞ。｣

紅｢味方…？｣

霧｢すぐに信じろとは言わないけど…俺はお前を信じる。絶対に裏切らないって約束するよ。｣

まだ、出会ってから数週間。

でも俺から見た今の紅月は、出会ったあの日とは少し違う気がした。