むっつ ページ6
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その日はもう追いかける気力など無くなってしまって、私は公園のベンチに座り込んだ。
赤葦京治、幸せそうだった。
奥さんも、優しそうな、綺麗な人で。
あの男の子は、小学生くらいかな。
今日はお休みだし、きっとどこかに行くんだろうな。
…………いいなぁ。
あの場所は、私のものなのに。
私にも彼を“パパ”と呼ぶ権利があるのに。
──私だって、お父さんとお母さんと、出かけたりしたかったのに。
考え出したら止まらなくて、鼻の奥がツンとする。
このままじゃ、誰かに当たり散らしてしまいそうだった。
……赤葦京治が誰かと結婚して、子供を産む。
きっとそれは当たり前のことで、仕方のないことなのだろう。
でも私はそれを受け入れられなくて。
そんな自分に、心底嫌気がさした。
▲▽▲▽▲
「……おなか、すいた」
どれだけこうしていたのだろう。
気づいたとき、既に太陽は真上まで登っていて、じりじりと私を容赦なく照り付けていた。
「……なんか、食べよ」
ゆっくりとベンチから降りて、コンビニへ向かう。
コンビニの場所も、この道も、赤葦京治がよく通っていたからちゃんと覚えてる。
『──会いに、行こう』
そう意気込んでいたのはつい一週間前のことなのに、もう随分前のことのように感じた。
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麗夢 - 前見た時本当に感動してまた読みに来ました。私が知っている夢小説の中で1番大好きな作品です！ (3月1日 23時) (
レス) @page44 id: 6ebe956d7c (このIDを非表示/違反報告)
にっこり(プロフ) - 感動したやっぱりお父さんって大事だなぁ後光輝君もいいな！ (2021年8月25日 7時) (レス) id: ec120adb39 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉(プロフ) - とても感動しました！！！！泣きながら読んでました！この作品に出会えて良かったです！ありがとうございました！！！！ (2020年6月11日 0時) (レス) id: e2f068ce6d (このIDを非表示/違反報告)
芥川とミルクティ - 何度見ても泣きます。もう最後なんか、嗚咽が止まりません。本当に感動する素晴らしい作品です。作者様のとても美しい文章に惹き付けられます。 (2020年3月14日 20時) (レス) id: 9ec8afc8ac (このIDを非表示/違反報告)
哀駒(プロフ) - 完結おめでとうございます^^もう泣きすぎて明日目腫れそうです…w (2020年3月10日 22時) (レス) id: 677b3c59a5 (このIDを非表示/違反報告)
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