彼氏の背後霊 (ページ5)

今日:10 hit、昨日:17 hit、合計:629 hit

日常生活ページ5

研磨side—

あの日からしばらくたった

Aは学校にはついてこない

ついてきてほしいなんて考える俺はどうかしてる

「学校ついてくる？」

いつもAの前で俺は頭で考えてることと違うことを言ってしまう

『ついていく！どこの学校？』

「音駒高校、」

『音駒高校！？私も生きてたとき音駒高校だったよ』

「え、そうだったの？」

同じ高校だった、？

なんか名前聞いたことあるかもって思ってたけど、

そういえば１年の頃同じクラスだったような、

『あっ！今思い出した！研磨と同い年だ！1年のとき同じクラスだった気がする！』

「俺も今思い出したAってあの潰山さんだったんだ、あの、申し訳ないこと聞くんだけどなんで霊になったの？」

『事故だよ、轢かれちゃったんだ、ちゃんと注意しとけばよかったなー』

そんなこと言ってるけど顔が引きつってるのがわかった

「ごめんね、こんなこと聞いて、」

『気にしないで！死んじゃったことに変わりはないし、過去を悔やんでも生き返ることはないってわかってる、わかってるし、こんなこと考えたって何も変わらない、わかってる、わかってるのに生きたかった、みんなと一緒に楽しく過ごしたかった、なんで私なの！つらいよ』

「ほんとにごめん、つらかったよね。思い出させてごめん、」

ちょっと透けてる体、

でも震えてるのがわかる

落ちることのない涙

触れたい

抱きしめたい

抱きしめて大丈夫って言ってあげたい

『気にしないで！こっちこそごめんね！』