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それから季節は巡って、１年経った時。
高校３年生の冬、レイカは大学４年生。お互い忙しい中でも塾の帰りや休みの日に時間を作っては会ったりして、俺の中ではうまくいっていてこれからもこういう風に幸せな時間が続くと思ってた。
だけど、それは、続かなかった。
『健人、ちょっと話あんだけど』
塾の帰り、伊野尾くんに引き止められて、ここじゃなんだからと、わざわざ駅前のカフェに連れて来られた。
『どうしたの、話って』
『…健人さ、レイカとどういう関係？』
心臓が、どきりと跳ねた。レイカに言われてバレたら面倒だから俺達が付き合っている事は口外しない約束だった。
『何のこと？』
『２人で歩いてんの見ちゃったの』
『はは、人違いだよ、多分』
『…レイカに口止めされてる？もし、本当に関係無くてただの人違いだったならごめん。
でも、もし本当に付き合ってるなら……健人のためを思って言うけどアイツ、彼氏いるよ』
いつもへらりとしている伊野尾くんの真剣な表情を見るのはこれが初めてだった。伊野尾くん、何言ってんの？彼氏は俺でしょ？たくさんの疑問が頭を駆け巡った。
それからレイカに問い詰めたら、彼女はあっけらかんとした表情で俺に言い放ったのだ。
『ねえ、私がいつ健人のこと本気で好きだって言った？』
そう、レイカが俺のことを好きだなんて言ったことは今まで一度もなかった。
『高校生と本気で付き合うわけないでしょ？』
歳なんて関係無いよって、言ってくれたのも嘘だった。
『私、今お付き合いしてる彼と婚約してるの』
好きだった、俺が幸せにしてあげたいって、心から、思っていた。
『私もそろそろ言わなきゃと思ってたから、丁度良かった』
さようなら。そう最後に言ってから、彼女はコツコツといつも履いていた高いヒールの音を鳴らして俺の前から消えて行った。
それ以来、俺は恋をするのを、やめた。
「え？レイカに会ったの？」
「そう、たまたま。花火大会で」
「それで？Aちゃんと花火大会行ったんじゃなかったの？」
「そうなんだけど…レイカが友達とはぐれちゃったって言うから」
「まさかAちゃんのこと放ったらかしたの？」
放ったらかしにしたなんて言い方、まあ確かにそうなんだけど。わかってはいるけど、やっぱり最低なことしたよな、俺。思わず、はあ、とため息が溢れる。
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みゆ(プロフ) - ぷぅ∞さん» ぷぅさん初めまして！嬉しいお言葉ほんとにありがとうございます！これからも切なく甘くを目指して完結頑張るので応援おねがい致します！ (2019年5月3日 19時) (
レス) id: c270fe5c87 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ∞(プロフ) - 初めまして。いつも更新を楽しみにしています。風磨くんの切ない恋にきゅんきゅんしています。更新頑張ってください！ (2019年4月30日 18時) (レス) id: 0b53292451 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゆ | 作成日時：2019年4月9日 22時
