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「ごめん…風磨、健人くんも一緒だと思わなくて…」
「あ?何だよ突然。いつものことだろ、押しかけてくんのは」
「つーか、俺こそごめんね?2人の時間邪魔しちゃったかな?」
「け、健人くん!わたしと風磨はほんっとにそういうのじゃないから…!!!!」
「いやー、でも合鍵まで持ってるなんてさ。付き合ってるって思われてもおかしくないじゃん?」
「中島、マジでこいつはただの幼なじみ。あ、てか飯あるじゃん」
「え!Aちゃんが作ったの?」
「そうだけど本当そんな大したものじゃなくて…」
健人くんが来るならもっとオムライス♡とか可愛い物作っておけばよかったなあと後悔。しかも、今の私は風磨サイズのダボダボのスウェットにお風呂上がりだからすっぴん。髪の毛だって巻いてないし、メガネだし、こんな姿、見られたくなかった……
「コイツ、料理だけはなかなか出来るんだよねー。中島も食う?」
「いいの?食べたい!」
料理だけは、というところに少し引っかかったけれどまあ、健人くんに1日2回も会えたからよしとしよう。だけど、私このままここに居ても微妙だよね。健人くんが居たら、風磨に話もできないし、すっぴんだし、すっぴんだし、すっぴんだし…
「で?なんか相談?」
部屋着に着替えた風磨が私の隣に腰を下ろして、聞いてくる。わかってるくせに、健人くんのことだってこと。絶対、面白がってるんだ。
「べ…別に?暇だから来ただけだもん」
「ふーん、あっそ…また失恋でもしたかと思いましたよ」
「え、また失恋、って?」
自分の部屋みたいにリビングでくつろぐ健人くんが、失恋、という言葉に反応して会話に入ってくる。なんで健人くんの前でそういうこと言うかな!!!!
「こいつ、昔から本当男運なくてさ、この前も、」
「風磨ー!!!!!そ、その話はもう良くない?!健人くんも来たことだし、わたしはお家に帰るから!!」
「え?Aちゃん、帰っちゃうの?」
「えー送るのだるいんですけど。しかもお前風呂まで入って、本当は泊まる気だったんじゃねーの?」
「ええっ!」
「んははっ、Aちゃん、図星だ。いいじゃん、泊まってけば…って、菊池の部屋なのに俺が言うのも変だけど」
「でも、すっぴん、だし、その、」
「お前みたいなお子ちゃまは化粧してもしなくても変わんねえから。」
「うん、すっぴんでも可愛いよ」
え、健人くん、今、なんて?
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みゆ(プロフ) - ぷぅ∞さん» ぷぅさん初めまして!嬉しいお言葉ほんとにありがとうございます!これからも切なく甘くを目指して完結頑張るので応援おねがい致します! (2019年5月3日 19時) (レス) id: c270fe5c87 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ∞(プロフ) - 初めまして。いつも更新を楽しみにしています。風磨くんの切ない恋にきゅんきゅんしています。更新頑張ってください! (2019年4月30日 18時) (レス) id: 0b53292451 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆ | 作成日時:2019年4月9日 22時