出会い35 ページ35
「海で...何やってたんだ。」
『別に...不動くんには関係無いし。第一死のうとか思ってないし。いい迷惑だし。』
「嘘つけ。そんな目に涙を溜めて...私は海で遊んでましたぁってか。バカじゃねぇの?」
『うるさい！いいから放っておいて！』
不動君によって浜辺に連れていかれたが、海に戻りたかった。
別に、死のうとして海に来たわけでもないのだ。確かに感傷に浸っていたから...死のうとしているように見えても仕方ない。
でも、自分が傷付いていることを、不動君は知っていて....。それが恥ずかしかった。情けなくて。
バカじゃねぇの?、その言葉がそのまま胸に刺さる。
海にめがけて一目散に走るが相手は男子である。
『離して！いいから！海に入りたいの！』
「うるせぇ。泣きながら言うやつのことなんか鵜呑みに出来るか!?」
『不動君には関係無いもん!!』
「どうせ大好きな彼氏だろ。...なんであいつなんだよ。」
ふと、そんな声が聞こえて。暴れる気が失せてしまた。
なんであいつなんだよ？
どう言うこと？
『どう言うこと？』
「あぁ〜、だから...。なんで苦しいのに...あいつのこと好きでいられるんだよ。」
『そんなの...好きだからだよ！理由なんてない。人を...修也を好きになるのに理由なんて無かった！』
「勝ち目ねぇな、俺。ﾎﾞｿ」
最後、不動君が何ていったのか。私には聞こえなかったけど。悲しそうに笑っていたのを、10年後の私は今でも覚えている。
そのあと、不動君が着ていたジャージを、私のブラが透けているからという、ハレンチな理由でお借りした。
なんとなく、なんとなくだけど気持ちがスッキリした。でも、寂しい気持ちはそう簡単に無くなってくれない。
私は...こうやってまた、醜く嫉妬してしまうのか。そう考えて、頭から離れてくれない。
「今は俺のことだけ考えてろ。」
その言葉はある意味、私を救ってくれた。
ぎゅっと手を握って、一緒に寮まで帰った。
不動君のことだけ考える。不動君は本当はすごく優しい。外見はちょっと怖いけどね。人に手をさしのべてくれて、悩みも聞いてくれる。
それは私のことを好きになってくれたからで。このときから不動は私が好きだったのだ。
寮のまえで絡めていた指はほどいてしまったけれど。幸せだった。修也には言えない、私達だけの秘密。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆい(プロフ) - こよいさん» ありがとうございます!!!良ければ後編もよろしくお願いします! (2018年11月24日 22時) (
レス) id: 8b717c3bab (このIDを非表示/違反報告)
こよい - この小説、大好きです (2018年11月24日 20時) (レス) id: e62f20c155 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - チョコバナナさん» ありがとうございます！！よろしかったら続編も楽しんで行ってください！！ (2018年11月10日 16時) (レス) id: 8b717c3bab (このIDを非表示/違反報告)
チョコバナナ - 修也くん大好きなので嬉しいですぅぅぅぅ！更新頑張ってください！ (2018年11月9日 20時) (レス) id: c696327d14 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ワンダーランド☆さん» ありがとうございます〜!!!中3なので両立が難しいものの、毎回楽しくか書かせていただいてます。どうぞこれからもよろしくお願いします! (2018年11月6日 0時) (レス) id: 8b717c3bab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆいどん | 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月28日 2時
