消えない炎を愛してはいけない【炎炎ノ消防隊】

在処 ページ48

『彼処にいたのは約七年、その時間の中でシンラくんの弟…ショウと過ごしていた時もある

君の弟は必ず伝導者の元にいる

……本当なら僕が連れてきてあげたかったけど……

自分のことで精一杯だった
とある人の手助けでやっと抜け出せたものだからね

ごめんね、シンラくん…』


なんて、不甲斐ない
力不足で兄弟を巡り合わせてやることも出来ないなんて
使えない男、誰も死なせんと息巻いて、結局は…


森「Aさん」


『…何かな』



森「Aさんのせいなんかじゃありません

だから下を向かないで下さい、俺は貴方が伝導者にいた時、何があったのか知らないです

でも貴方のせいじゃないのは分かります


もし、ショウを連れて来れなかったと後悔をしているのであれば

…俺と一緒に連れ戻しましょう!!Aさんの力が必要なんです！」



真っ直ぐ見つめるシンラくんの赤い瞳
あぁ、あの子の瞳によく似ている
綺麗で純粋は赤色

僕を慕ってくれた赤い瞳

そうだ、後悔しているなら、また手を差し伸べればいい
どんなことがあれ、彼を救えるのは救おうと思った人間にしか出来ないことなんだ



『…そうだね、ありがとう

シンラくん』


触れる手の熱
生きていた、確かに

彼も生きている
それなら僕が守らなくてはね



桜「A、君にどんな過去があったとしても今は第8の隊員だ、我々を頼って欲しい

君を誘った側として君を支えられず何が大隊長だ!!

第8に来たからには必ず!!貴方もシンラも守ってみせるさ」



『桜備大隊長…変わらないですね、昔から…

ふふ、踏ん切りがつきました
今は第8消防官としての責務を全うしなければなりませんね

教えられることは僕も伝えましょう
全てを話すとなると時間はかかるかもしれませんが…

改めて宜しくお願いします』



初めて、彼らの本当の仲間として足を踏み入れられたような気がした

本題→←告白 シンラside

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