2。 ページ6
Toppo side
.
気付いたら、意識が無かった。
気付いたら、床に倒れとった。
でも、怠くて、力が入らなくて、
助けを呼ぶことさえ出来なくて、
再び意識を飛ばしていた。
そして次気が付いた時には、
ジョニーの顔が合った。
安心感と同時に、
身体の怠さ、そして罪悪感に襲われた。
少しでも罪悪感を拭おうと、思わず謝ったけど、
ジョニーは何の事か分からない様子で、
でも、ちゃんと伝えなきゃと視線を上げると、
開け放たれた扉の所で、怖い顔して立っているジャッキー。
紫｢自分で分かってんねやろ、トッポ。｣
おん、分かってる。
分かってるから今伝えようとしてんねん。
自分の目に涙が溜まってくるのが嫌でも分かる。
緑｢何、分かってるて、｣
紫｢前にも、無理して研究続けんなって、
何回か釘刺してん。
ほんま懲りひんやっちゃなぁ…｣
そう言いつつ近付いてきたジャッキーは、
俺の方に手を伸ばした。
“叩かれる…怒られてまう…!”
そう思って反射的に目を瞑ると、
目に溜まった涙が頬を伝う感覚と、
…それから、痛みとはまた別の感覚。
脇の下に手を通され、
動かない身体が持ち上げられる。
そして次の瞬間には、
ベッドに優しく寝かされていた。
青｢…ｯ、ふ、ぅっ…｣
紫｢あー、泣くな泣くな!｣
ジャッキーの不器用な優しさが、
少しガサツに頭を撫でる手から伝わってきて、
我慢してきた涙がボロボロと溢れる。
何となく離れるのが嫌で、
不安で仕方なくて、思わずその手をきゅっと掴むと、
普段のガサツさとは打って変わって、
優しく身体を抱き締められる。
そんな事をしているうちに自然と涙は止まってきて、
気付くと居なくなっていたジョニーが、
戻ってきて一言。
緑｢…時間無くてレトルトやけど、一応お粥な。
丸一日以上なんも食べてへんやろ?
あと、スポドリも。｣
そんなん言うから、また涙が止まらへん。
紫｢だぁー!泣くな言うたやろ!
ほんまに学習能力の無い奴やな!｣
緑｢そんな言い方せんでもええやろー、
トッポ今しんどいんやで?
もっと優しくしてあげへんと。｣
そんな、2人のやり取りを見ていると、
ここ最近薬の調合が上手くいかへんことなんて、
なんかどうでも良く思えてきて。
そっか、俺頑張り過ぎてたんやな、なんて。
青｢ぁり、がと…｣
未だに言い争ってて、
きっと俺の声なんて聞こえてないやろうけど。
伝わるとええな、俺の、感謝の気持ち。
.
fin.
Lucky Person
イエローレンジャー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夕陽。(プロフ) - まりめろさん» 大丈夫ですよ！是非！送って下さいー！！ (2017年7月15日 21時) (
レス) id: 5482e5a261 (このIDを非表示/違反報告)
まりめろ(プロフ) - お返事が遅くなってしまい大変申し訳ないです(；_；) 是非是非繋がりたいです！！ボード？でアカウント送っても宜しいでしょうか？o(>_<)o (2017年7月15日 21時) (レス) id: 1a6e7063a9 (このIDを非表示/違反報告)
たあよしくんのでっぱちゃん(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2017年7月9日 9時) (レス) id: bb435f7241 (このIDを非表示/違反報告)
夕陽。(プロフ) - 全然大丈夫ですよ！そんな事言ってもらえて嬉しいです！もしまりめろさんが良ければ、Twitter繋がりませんか？？そっちの方がリクエストとかも確認しやすいですし、DMだったら文字数関係無しにメッセージが送れると思うので… (2017年7月3日 22時) (レス) id: 5482e5a261 (このIDを非表示/違反報告)
夕陽。(プロフ) - 分かりました、ありですね！私自身時間があまり無いので、多少時間はかかるかもしれませんが、是非書かせていただきますね！お手数お掛けしましたが、わざわざ返信ありがとうございました！ (2017年6月25日 21時) (レス) id: 5482e5a261 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夕陽。 | 作成日時：2016年11月30日 19時
