【センラ】浮気されました。【あほの坂田。】

第17話　どちらか ページ17

*


　「坂田、どういうつもり？その手、離してくれへん？」









　私はいつの間にかさかたんに抱き締められていた









　「ようそんなことが言えるな、センラ。」









　二人の間に火花が散る









　「悪いけどセンラ、今のお前にAちゃんを渡すつもりは一切ないで？」









　「それはこっちのセリフや。今のお前はただAを俺から奪いたいだけやろ？」









　「っ……。」







　「本心が丸見えなんよ」








　「………だったらなに？否定はせんよ」









・









　なにがどうなっているかわからない






　頭がもうぐちゃぐちゃ









　「なぁ……、A？俺のところに帰って来てぇや？」







　「Aちゃん……騙されんな？あいつはお前を裏切ったんやで？」









　じゃあ私はどっちの手を取ればいいの？









　愛される方？愛される方？







　もうわかんない……よ、









　「どっちの手を取ればいいのか…、わかんないっ」





　悩んでいたその時









・









・









　「千羅くんっ！ここにいたっ！」









　髪の長いスタイルの良い女の人





　





　「な、なんでこんなとこにおるん！？」








　「千羅くんが仕事早めに切り上げて帰ったって聞いたから後つけてきたの♪」









　するりと千羅の腕に自分の腕を絡ませ、見せつけるように私を見てくる女









　一方の千羅はバツが悪そうに下を向いていた









　「…そーいうことね…」









　『あはは、』と下を向いて笑う私を見て、さかたんは『A……？どないしたん？』と心配そうに声を掛けてきた









　でも、もう＿＿＿＿＿＿＿


*




　

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