【ヒロアカ】媒介者。【文スト】 (ページ39)

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『おい麗日！』

「Aちゃん！今…デク君が死柄木に…！私今別のとこでデク君は居ないけど…」

パニックで文章になっていないが伝えたいことは十分に伝わった。

こめかみから汗が流れる。

敵連合。

接触速度がイヤに早すぎる。

合宿が終わってから来ると思って居たが夏休み中の彼等を狙うとまでは思わなかった。

何が目的だ、オールマイト自体の引退に王手をかけたようなものでは無い。

どちらかと言うと王手を警戒させるような手を打った。

『落ち着け麗日、電話は切らずにそのまま繋げておけ。死柄木もここで事件を起こしてみすみす捕まるような真似はしない筈だ、緑谷は変に行動しない限り死ぬことは無い』

「…うん…！」

『死柄木の側に行けるか？出来れば死柄木と気づいてないフリをしろ、緑谷にそろそろ集合だとさりげなく声をかけて皆の元に連れて行け。もう一度言うぞ、電話は繋げておけ。ヤバそうだったらお前だけでも逃げろ、目的を吐かそうだなんて余計なことは考えるな。いいな!?』

「うん！」

走る音が電話の向こうから聞こえたことを確認して探偵社へ戻る。

『1-Aがショッピングモールにて死柄木弔と接触！至急軍警と雄英に連絡を！』

突然のことに驚いた社員。

それでも冷静に連絡を入れていく。

『敦くんは私とモールへ急行！二人がいない間の仕事は一時的に鏡花ちゃんと国木田さんに任せます！乱歩さんは出来ればで良いので死柄木弔について何らかの推理をお願いします！他にも何か問題があれば適宜処置！問題があれば国木田さん対応お願いします！』

急いで口頭で指示を出す。
黒い外套を羽織って敦くんと駅に向かってかけだした。

「無事ですかね…」

『無事だと思う、この段階で殺しは警戒させるだけだ、B組が居るという話は聞いてないからお前の方は大丈夫』

ガリッと親指の爪を噛んだ。

口調まで昔に戻っている。

そんなにも焦っていることに自分でも驚いた。