長男を振り向かせたい【竈門炭治郎】【現パロ】

１４．理由(錆兎side) ページ14

ここでのバイトを決めた理由。




そんなこと単純な事だ。




Aに一目惚れしたから。なんて、口が裂けても言えないが。




たまたま大学の帰り道、いつも通る道が工事をしていたため遠回りをした際この店を見つけた。





その時、笑顔で接客をしているAに一目惚れをしてしまった。




ただ、それだけだった。




実際会って話すのは今日が初めてだが、話は聞いていた。




炭治郎と義勇が、サークルに新しい後輩が入ってきて、その子が可愛いとか素直とかなんとかって言っていたから。




その時は顔は知らなかったが、今回の事で炭治郎達が言っていた子がAだと気づいた。




錆｢あー、まぁ、なんとなく？｣




適当に誤魔化したが無理があったか？




『そうなんですね。私なんてここの店長が知り合いで、無理矢理ですよ。まぁカフェ巡り好きだから店員側もありかなって思ってるんで今は楽しいですけど』




Aが単純でよかった。




だけどなんだろうこの気持ち。




さっき炭治郎の事を名前で呼んだAや、炭治郎に触れられてるAの姿を思い出すと胸がズキズキする。




あぁそうか。




これが嫉妬か。




錆｢男の嫉妬は見苦しいのにな…｣





『え？何か言いましたか？』





錆｢いいや。なにも。そろそろ休憩終わるから行くか｣





この気持ちはまだしまっておこう。

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