天才転校生たちは知っている高校生編 part2 (ページ30)

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アーヤ&若武　遊ぶわけないページ30

アーヤside

「アーヤ、あれに乗るぞ！」

若武が指差したのは『スカイアドベンチャー』って名前のアトラクション。

え、なんで！？

「遊んでる場合じゃないでしょ。」

私がそう言うと若武が驚いたように私を見る。

「遊ぶわけねーだろ。あれに乗って探すんだ。あれは遊園地を一周出来るからな。アトラクションなら多少景色を見過ぎていても怪しまれないだろ。」

なるほどね。

若武も結構考えてるじゃない。

ここに着く前にこれに乗りたいって顔してたのは気のせいって思おう。

「お待たせしました！空への冒険へ行ってらっしゃい！」

スタッフさんは笑顔で手を振ってくれた。

多分爆弾の件は一部のスタッフにしか告げられていないんだ。

「俺が右を見るからアーヤは左を頼む。」

ん、わかった。

私は景色を睨むようにして見つめる。

「見つけても景色から目は離すなよ。これを降りた後にその場所に向かうから覚えとけ。」

了解。

この乗り物は時計回り。

だから私が見ている景色のほとんどはアトラクションがなくて、代わりに木がまばらに植えてある。

その全てに目を光らせたんだけど私には爆弾らしきものは見つけられなかった。

さっきの写真で見たものと同じものを見つければいいはずなんだけど・・・。

遂に乗り物も終わってしまい、自分の力の無さを実感する。

私が見たところに爆弾が設置されてないと良いんだけど・・・。

「アーヤ、2つ見つけた。すぐ行くぞ！」

え、2つも！？

私、本当にどこかで見落としているんじゃ・・・。

私の心配を振り切るかのように若武は全力疾走をする。

「ここら辺だ。」

着いたのはメリーゴーランドの近く。

かなり賑わっていた。

「あった。」

爆弾は花壇の端に置いてあった。

よく見つけたね。

「よし、そこのベンチで報告頼む。俺はもう1つの方見てくる。ついでに何か飲み物も買ってくるから。」