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*続き* ページ10

「だって、そう考えるのが普通じゃない?」

律の言うことは確かに間違ってはない。

「そうだけど…さ、なんか、まあ別にいいやって思ってるんだよね。…別に谷山さんが、私と連絡する必要がないって思ってるなら仕方ないかなって。」

「はぁ?」

「私から連絡したいとは思わないって話。」

「なんで?」

「なんで…って、そりゃ忙しいから邪魔したくないし?…それに、あったらいろいろ問い詰めちゃいそうでやだ。」

特に、凛夏さんとの関係のこと、とか。

という言葉は呑み込んだ。

「いろいろってなによ?」

「だーかーら、いろいろはいろいろなの。」

「なによそれ。」

「律には言えない話。」

「ふーん。…まあ別に深くまで詮索する気は無いよ?ただ、あんたの彼氏があんたのこと傷つけてるんなら、親友としてあんたの彼氏のこと、ぶん殴らなきゃって思ってるだけ。」

律を顔を見るといつになく真剣な顔で私を見つめていた。

…嬉しいけどなんか癪だから

"ありがとう"

なんて絶対言ってやんない。

「…こっわ。」

「あんたのことを思って言ってんの!」

「はいはい、ドーモアリガトー。」

「こいつっ!!」

律が私の肩を叩く。でもその顔は笑顔で。

律には言わなくてもきっと伝わってるから。

「それはそうと律、課題やったの?」

「へ?ナンノコト?」

「…課題見せないって言ったからね。」

「えー!!!Aの見せてもらう気満々だったのに!!!」

「知らない。」

「ねぇー!!お願いっ!」

「やだ。」

「私たち親友じゃん!ね!?」

「やだ。」

「鬼!」

「知るか。」

「悪魔!!」

「やらない方が悪い。」

「ぐぬぬぬぬぬぬっ。」

「今週末までだから寝ないでやれば終わるんじゃ無い?」

「徹夜は無理!」

「だよねぇ、律、寝ないと生きていけないもんねぇ。」

「くっ、貴様、なにが望みだ!!」

「そーねぇ、今日のお昼と晩御飯奢るなら考えてあげなくも無いかなぁ。」

「…かしこまりました。A…様。」

「おっけ、交渉成立ね。晩御飯はいつものとこで食べましょ。」

「…お金が…。」

「お金で単位は買えないんだから落とすよりはマシでしょ?」

「…返す言葉もない。」

「さ、今日も元気に張り切っていこー!」

「元気なんかでないわ!!!」

ギャーギャー騒ぐ律を引きずりながら、わたしは大学の構内へ進んでいった。

谷山さんのこと、凛夏さんのこと、

蓋をして目をそらして、考えないようにしよう。

そうしよう。

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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年4月28日 19時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2020年1月30日 15時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Happyがいいです! (2019年7月2日 1時) (レス) id: 02bd7b299b (このIDを非表示/違反報告)
- butが見てみたい気もするけど…happy希望で! (2019年6月30日 23時) (レス) id: 6762372850 (このIDを非表示/違反報告)
くまっ子(プロフ) - 私的にはbutにして紀章さんが後悔する…みたいな感じがいいです! (2019年6月30日 23時) (レス) id: 8aff784c04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年2月14日 20時

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