年下じゃダメですか……？ 2nd

STORY２−６ ページ8

凛夏side

「いい加減別れてくんないかなぁ。」

一人、部屋でつぶやく。

「むかつくのよ、あのガキ。」

紀章さんをたぶらかしやがって。

「あたしの計画が、パーになっちゃうじゃない。」

ふつふつと怒りがこみ上げる。

「つーか、紀章さんも紀章さんよ。あたしのことみっともないくらいにほしがってたくせにっ。」

ベットの上のクッションを殴る。

「・・・早く紀章さんを手に入れないと。」

最高の復讐劇が始まらないじゃない。

あたしを散々ほったらかしにしといて、消えて清々したと思ったら、

いきなりあたしの目の前にあらわれて、

そして、あのガキとあたしに愛してほしいですって！？

「ふざけんなっ！！」

暇つぶしでいい？

そんなわけないじゃない。

甘い言葉で罠にはめて、

その気にさせて、

油断させて、

ゴミみたいに、

簡単に

「捨ててやる。」

そしたら紀章さん、どんな顔するかなぁ？

怒る？

泣く？

絶望する？

ねぇ、紀章さん。

どんな顔してくれるの？

「・・・楽しみだなぁ。」

そしてあのガキは？

どうするのかな？

まさか、絶望して自分から・・・なんてやめてほしいな。

「だって、苦しむ顔が見れないじゃない。」

ねぇ？そんなのつまらないでしょう？

「あ、いーこと思いついちゃった♪」

鼻歌を歌いながら、お花屋さんへ電話をする。

あのガキへのさいっこうのプレゼント。

「んふふふふふっ。やっぱりこのくらいはしなくちゃねぇ。」

楽しみだわ。

「・・・あのー、スノードロップの花束をお願いしたいんですけど・・・はい。プレゼントなんですけど・・・今から言う住所に送っていただけますか？はい。メッセージカードですか？・・・えーっと・・・佳奈ちゃんへ・・・だけでお願いします。はい。あー私の名前は結構です。びっくりさせたいんで。・・・はい。住所は・・・です。はい、ありがとうございます。はい、はい、失礼しますー。」






スノードロップの花言葉。




希望？

慰め？





いいえ違うわ。









あなたの









死 を









望みます。









最高でしょ？

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