もみ消して冬

21話 ページ23

秀作side

秀作:僕も探すの手伝うよ！犬の特徴を教えて！

博文:名前はジョン、オスの4歳暗闇のように黒いレトリバーだ

この張り詰めた空気で暗闇のようにと比喩は要らない

さっきの恩犬の件もそうだ

兄さんは決して自分のリズムを崩そうとはしない


博文:逃がしたのが俺だとバレたら副院長争いから完全に脱落もしこのままジョンが見つからなかったら俺は間違いなくクビだ

A:そんな大事な犬どうして逃がしたの？

博文:院長はちょっと変わったところがあって部下の昇進で迷った時はジョンに決めさしていたんだ

秀作:犬に決めさせるってどうやって？

博文:二人を並ばせてジョンに決めさせる

知晶:その時のために今から手懐けておこうと思ったわけね

博文:ああそうだ。それでなボールで遊んでいた時のことだいつまで経っても戻ってこないおかしいと思って探しに行ったらいつも始まっているはずの裏口が空いていたんだ。院長がれいすいして、寝てくれたのが不幸中の幸い。だが、明日になったらジョンが居ないのに気がづき犯人探しが始まるに決まってる

知晶:その血はどうしたの？

博文:公園でジョンだと思ったらただのタイヤだった

ジョンは暗闇のように黒いのでは無い

タイヤのように黒いのだ

知晶:言いたいことがあるなら言いなさいよ

秀作:いや特に何も

A:お兄ちゃんの自業自得じゃない？

博文:う…

泰造:そうだ！出世欲に溺れるからだこんなことになったんだ

博文:父さんには言われたくないね！生徒の保護者に手を出して、挙句の果てに裸の写真を撮られてよく僕を避難できるね！

泰造:過去のことをむし返すな

博文:まだ先週の話なのに！？もうなかったことにする気ですか？

秀作:あ…あっ…あっ

ﾊﾟﾘｰﾝ

兄さんがバカラのグラスを投げられるのを始めてみた

でも僕はあと1回で100に到達する

つまり100バカラだ！

僕はちりとりを取りに行った

この前の騒動があって我が家のヒエアルキーが少し変わった

絶対だった父さんの地位が揺らぎ姉さんの存在がぐっと増した！

〜＊〜＊〜
Aside

あ！秀作片付けてる

A:もうお父さん！バカラのグラスが無くなるよ！

知晶:そうよ。兄さんがどれだけのリスクを犯してくれたかもう忘れたの？

いや待ってリスクを犯したのは秀作！

お姉ちゃん？大切なことだからもう1回言うよリスクを犯したのはしゅ・う・さ・く！

秀作の地位はそのままみたいね

私の位置もそのままなの

知晶:院長の防犯カメラは

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