始まりの戦い 3 ページ17
ヒ「ぎゃああぁぁあ！私の肌にまた傷を…！」
ヒヨウが叫びだす。そんな声を聞かず、私は左足を貫いている剣を抜いた。私の服には血が滲む。ヒヨウは私のことを思い出したようで、顔を手で覆いながら私を睨む。そして言い放った。
ヒ「あんたを忘れたことなんてない…絶対殺す。」
気が狂ったように、ヒヨウは逃げ出そうとする。私は痛みを忘れ、ヒヨウを殺そうと剣を突きだす。だが、それを止めたのは意外な人物だった。
ヨ「シンア！」
シンアは私の剣を止め、手首をつかむ。
貴「…離して。」
私がそう言ってもシンアはただ首を振るだけだ。私は怒り、声を荒げて
貴「離しなさい！」
と乱暴に手を振り切った。そして急いでヒヨウを追おうとしたが、時はすでに遅く、ヒヨウは見えなくなっていた。私は追うのを諦め、仕方なく剣をしまった。
ヨ「A！」
ヨナの声を聞き、私は後ろを振り向く。そこにはヨナやリリ、ユンやゼノも居て、みんな怯えたり、驚いている様子だった。そしてふと、ヨナの脇腹に浅い傷があることに気が付いた。
誰が付けたのだろうか。ヨナは戦っていないし倒した三人は起き上がっていない…
だとすればつまり傷をつけたのは
(あぁ、私か…)
よく覚えていないがヨナが「待って」と言ったとき、少し声が近かったような気がする。きっと止めようと近付いたが私の足を剣が貫いたため、近くにいたヨナが巻き添えをくらったと言うわけか。
それを知って、私はわざと謝らなかった。技の途中に近付いたら怪我をするのは当たり前だし、それにヒヨウを殺す機会を邪魔したことに腹を立て、とても謝りたくなかった。どちらかと言うとこっちが謝ってほしいくらいだ。
私は心配し、駆け寄ってきたユンに「大丈夫よ」とだけ伝え、部屋に戻った。きっとみんなが心配するのはヨナだけだろうな、なんて考えながら…
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緋鎖闇(プロフ) - お話面白いお話でつい読みいって時間を忘れてしまいました！これからも更新頑張ってください！ (2016年3月22日 6時) (
レス) id: dc7ea6553c (このIDを非表示/違反報告)
李翔(プロフ) - 更新停止してしまうなんてもったいないです (2016年3月5日 8時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
獅子王(プロフ) - 面白いです！更新頑張って下さい！ (2015年12月14日 15時) (レス) id: cf45032fbb (このIDを非表示/違反報告)
akira(プロフ) - 更新してくれてよかったです！これからも頑張ってください (2015年9月25日 22時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
akira(プロフ) - 更新停止してしまうんですか！！面白いのに (2015年9月23日 20時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 | 作成日時：2015年6月18日 21時
