【文スト】自傷癖少女は取柄のない異能力者【太宰治】

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ある日、私はまた実家に来ていた
三社鼎立が始まる前に来ておきたかった

恐らく、組合はポートマフィアにQという恐ろしい異能力者がいることを知っている
だったらとる作戦は一つ、Qを奪って街ごと破壊

なにせ彼はまだ幼い、言葉に左右されやすいうえに、利用しやすい
かわいそうに…

だから、破壊される前にここに来ておきたかった。
此処が壊れても、私が死んでも、なにもおかしくない


そんな時、後ろから足音が聞こえた


中也「やっぱり此処にいやがったか」

A『…ポートマフィアの幹部様が、何の用です？』

中也「その言い方は嫌味か？」


なんて冗談に笑っている彼、中原中也
元歴代最年少幹部である太宰の元相棒。

彼一人だけ、これは殺しに来たんじゃなく、多分…


A『勧誘話ならお断りします』

中也「おいおい、まだ何も言ってねえぞ」

A『言われなくても分かります。私を殺しに来たのなら、もう少し人員を割くでしょう？』


なにせ私の異能力は、可能な範囲はなんでもできるのだから
銃の弾を抜く、心臓を止める、そんなの容易い


A『中也さん一人だけということは、そういうことでしょう？』

中也「まァ、その通りだけどよ…なら言うぜ？首領から伝言だ、ポートマフィアに来る気はねえか？」

A『ありません』

中也「だろうな…それともう一つ、首領が、Qを座敷牢から解き放った」

A『なっ…今どこに！？』

中也「知らねえ…だが、今頃、青鯖がいるとこじゃあねえのか？」


太宰さんのところ…確か敦君と一緒…そこに春野さんとナオミさんが来る。
そこにQがいたとしたら？

間違いなく敦君は周りを襲うだろう


A『…それで？太宰さんを守る理由は分かりますが、私を守る理由はないでしょう？』

中也「手前察し良すぎだろ…理由は一つだ、太宰の野郎が死んだとしたとして、Qを止めることができんのは手前だけになる、だからだ」

A『…そうですか。なら私は暫くは貴方と行動をとればいいんですね？』

中也「あぁ、癪だがな」

A『ハァ…本部に戻ったら首領に伝えといてください、Qは必ず捕らわれるということと…これは個人のお願いなのですが』

中也「…言ってみろ」

A『三島桜優花について、調べといてくれませんか？』


太宰さんが怯えるほどの彼女は、一体何者なのか
私はそれが知り立過ぎて仕方ない。

だから…


A『お願いします』

中也「…あぁ、分かった」


彼等を頼る

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