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もうすぐ品川につく。



ということは、もうすぐきみくんは行ってしまうということ。



すぐに東京に帰ってくるんだけど、今は離れたくないな…。



繋がれた手をじっと見つめていると、きみくんの短いため息が聞こえた。



「A、土日休みよな?」



「…うん?」



「月曜も休みとれる?」



私は彼の真意がわからず、返事の代わりに彼の顔を見つめた。



「…来る?」



「…来るって…どこに…」



途中まで言いかけてやっと気づいた。



え、え、え、もしかして、



このまま大阪に?



「…いいの?行っても」



恐る恐る聞く私に、きみくんが優しく笑う。



「まあ…俺仕事やからずっと一緒ってわけにはいかんけど。ちょっと付き合うて欲しいとこもあんねん」



「付き合って欲しいとこ?」



…て、どこだろ。



私は頭の中で脳みそフル回転で、仕事のスケジュールを確認した。


確か、週明けはアポも締切もミーティングも…ない。



「多分大丈夫だと…思う」



なんだかドキドキする。

まさか自分が、こんなふうに会社をズル休みすることになるなんて…。


会社になんて言って休もうか。


私はそういう嘘があまり上手くない。


私がよっぽど難しい顔をしていたのか、きみくんが突然吹き出した。




「おまっ、なんちゅー顔してんの」



「だって!今日はさっきから色々あってパニックで!会社だって、なんて言って休もうか…」



私は彼に必死に抗議した。

そんな私を見て、きみくんは握ったままの私の手にまた力を込める。



「…風邪ひいたでええやん」



「…」



「ちょっと風邪っぽく掠れた声で電話してさ」



「…私そんな演技できない…」



本当に困っているのに…。
ひとごとのように面白がるきみくんに膨れていると、彼は私の耳に顔を寄せた。



「…声、掠れるの。手伝ったろか?」



もう!またそんな事言って!



私は彼を睨みつけるように見ると、きみくんは楽しそうに声を出して笑った。

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設定タグ:関ジャニ∞ , 横山裕   
作品ジャンル:タレント
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ゆう(プロフ) - 樹里さん» ありがとうございます〜!福豆はまだ飾ってあります(笑)でも食べます! (2017年2月6日 21時) (レス) id: c799d0eac5 (このIDを非表示/違反報告)
樹里(プロフ) - わあ!おめでとうございます!横山さんにもらった福豆食べられませんね…(食べました?笑) (2017年2月4日 23時) (レス) id: 8929114052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - けいとさん» 黒eighterさん!是非とも自分と重ねて読んでくださいね♪更新頑張りますので、また読みに来てください(^-^)コメントありがとうございます! (2017年1月27日 17時) (レス) id: c799d0eac5 (このIDを非表示/違反報告)
けいと - 黒eighterの私としてはたまらないです…これからも更新頑張ってください。楽しみにしています! (2017年1月26日 22時) (レス) id: 174182f6e7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ちえさん» コメントありがとうございます(^-^)細かい所まで共感して下さって凄く嬉しいです〜♪頑張って更新しますね。また良ければ読みに来てやってください☆彡 (2017年1月26日 20時) (レス) id: c799d0eac5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作成日時:2016年11月25日 17時

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